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SYMPOSIUM
3年ぶりに会場で語り合う
3年ぶりに会場で語り合う

RESEARCH
リズムに合わせてからだを動かすしくみ
田中真樹・岡田研一
体内時計は、24時間の日周期に生活をあわせるための時計です。一方、私たちが普段の生活の中で時間の長短を感じ、正しいタイミングで行動することができるのは別の時計のはたらきによると考えられています。私たちが無意識のうちに時間を測り、リズムを感じ、これに合わせて体を動かす背景には、「大脳基底核」や「小脳」による処理があると考えられています。とくに、小脳は数十ミリ秒から1秒程度までの比較的短い時間の処理に関係していて、リズム知覚や運動制御に重要と考えられています。一体どのように脳の中で独自の時間が生まれタイミングの予測が行われているのか、そのしくみを探ります。

RESEARCH
植物が刻む体内時計
遠藤求・久保田茜・高橋望
京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員、海外特別研究員(カリフォルニア州立大学サンディエゴ校)を経て、2009年より京都大学大学院生命科学研究科で助教・准教授。2018年より奈良先端大学植物生理学研究室教授。(ほか2名)

RESEARCH
細胞にみる老化のライフサイクル
成田匡志
老化細胞は、分裂を停止した細胞であるが、老化前の細胞とは異なるさまざまな特徴を見せる。組織の恒常性維持に寄与する一方で、除去を逃れた老化細胞はがんの亢進や個体の老化に影響する。我々は、老化による細胞の変化を「機能の衰え」ではなく、「機能の獲得」と捉え、遺伝子発現の状態を変えるエピゲノムに注目している。

連載記事
発生生物学の静かな革命
近藤寿人
胚のいつ、どこで、何を発生させるのかには欠かせない抑制機構

PERSPECTIVE
個体が刻む一生の時間
表現を通して生きものを考えるセクター
両親からもらったゲノムを読み解き、もてるだけの栄養をつかって個体となる準備をするのが「生まれるまでの時間」とすれば、「生まれてからの時間」は環境の中で生きものとして生きていく時間です。私たちの暮らす地球は、太陽系の惑星の一つであり、衛星である月とともにあります。丸い地球は、太陽との関わりで、砂漠や森林、寒冷地など、さまざまな環境をつくり、気候や季節の変動をもたらします。一方で、1日の日長は季節や地域で異なるものの、地球の自転周期は24時間でめぐります。多くの生きものは、暮らす環境を巧みに利用し、栄養をとりこみ、成長し、次の世代の子孫を残し、自らは死んでいきます。
ここでは、「生まれる」「育つ」「暮らす」「老いる」「死ぬ(寿命)」のライフステージの時間に注目して「生まれてからの時間」をたどりましょう。

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RESEARCH
緩やかに細胞の分化が進む哺乳類の初期発生
藤森俊彦
母体の中で育つ哺乳類の発生過程は、未知の部分がたくさんある。私たちは初期に生み出された細胞たちが、将来の胎児のどこをつくるかという運命決定がどのようになされるのかに注目し、観察が難しい子宮の中の細胞の動きを「観る」技術をつくり上げてきた。

RESEARCH
体内時計と体節時計ー2つの時計が刻むリズムの関係
八木田和弘
地球上のほとんどの生きもの体には、生まれた時から、約24時間の時を知らせる体内時計が備わっている。地球環境で健やかに生きるために必要なこの機能は、生まれるまでの間に、どのように形成されるのだろう。
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RESEARCH
形づくりを支える柔軟な遺伝子発現
近藤武史
2008年奈良先端科学技術大学院大学 博士後期課程終了。博士(バイオサイエンス)。学術振興会特別研究員(DC2、PD)、理化学研究所・発生再生科学総合研究センター・研究員を経て、現在は京都大学大学院生命科学研究科・特定講師。

連載記事
発生生物学の静かな革命
近藤寿人
今回は、受精卵あるいは少し発生が進んだ段階の胚の中の、体細胞(骨や、神経や、血球など)になるずっと前の段階の細胞たちから、いろいろな体細胞が生まれてくるまでの過程を見ることにしましょう。

PERSPECTIVE
ゲノムが刻む生きものの時間
表現を通して生きものを考えるセクター
私たちがこの世界に生を受けるのは出産の時、誕生の瞬間ですが、生まれた時に私たちの身体は、2〜3兆個の細胞からできています。生まれたての赤ちゃんは小さいながらも、すでにヒトとしての完全な身体ができています。機能としては未熟でも、目も耳も、心臓も肺も、肩も膝も、精巧につくりあげられています。この身体は、どのようにつくられるのでしょうか。


SYMPOSIUM
基礎科学の発展を願って
大隅良典
1945年、福岡市生まれ。1967年東京大学教養学部卒。74年理学博士。ロックフェラー大学博士研究員、東京大学理学部助手、講師、教養学部助教授を経て、1996年から岡崎国立共同研究機構(現自然科学研究機構)基礎生物学研究所教授。2009年に同研究所名誉教授、同年に東京工業大学特任教授、その後14年に同大学栄誉教授。
2006年日本学士院賞、09年朝日賞、12年京都賞を受賞、15年文化功労者、国際生物学賞。16年文化勲章。さらに同年「オートファジー」を解明した功績により12月にノーベル生理学・医学賞受賞。2017年 大隅基礎科学創成財団を設立。

SYMPOSIUM
若者たちに科学の楽しさを伝えたい
大隅 良典×永田 和宏
若者たちに科学の楽しさを伝えたい
大隅良典 大隅基礎科学創成財団理事長 × 永田和宏 JT生命誌研究館館長

SYMPOSIUM
オンラインで語り合う
大隅 良典×永田 和宏
オンラインで語り合う
大隅良典 大隅基礎科学創成財団理事長 × 永田和宏 JT生命誌研究館館長
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PAPERCRAFT
となりの生命誌 ウイルス❸ ミミウイルス
ウイルスはどんな生物より小さいと考えられていましたが、アメーバに感染するウイルスから小型のバクテリアよりも大きなウイルスが発見されました。サイズは750nm、周りにフサフサした繊維が生えた姿でアメーバの餌のバクテリアをまねて(mimic)おり、食べられて感染するので「ミミウイルス」と名づけられました。その後も巨大なウイルスが次々見つかり、真核生物、原核生物と並ぶ「生物」ではないか、すでに絶滅した生物が寄生体に変化したのではないか、などさまざまな見方があります。
キーワード

TALK
風土に染まる蟲と言葉
奥本大三郎
1944年、大阪生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。同大学院修了。埼玉大学名誉教授。フランス文学者。作家、翻訳家として幅広く活躍。『虫の宇宙誌』で読売文学賞、『楽しき熱帯』でサントリー学芸賞、ファーブル『昆虫記』完訳で菊池寛賞、一連の活動に対して第53回JXTG児童文化賞を受賞。著書多数。NPO日本アンリ・ファーブル会理事長。
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2024年
あなたがいて「わたし」がいる
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2023年
生きものの時間2
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2022年
生きものの時間
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2021年
自然に開かれた窓を通して
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2020年
生きもののつながりの中の人間
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2019年
わたしの今いるところ、そしてこれから
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2018年
容いれる・ゆるす
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2017年
和なごむ・やわらぐ・あえる・のどまる
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2016年
ゆらぐ
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2015年
つむぐ
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2014年
うつる
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2013年
ひらく
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2012年
変わる
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2011年
遊ぶ
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2010年
編む
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2009年
めぐる
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2008年
続く
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2007年
生る
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2006年
関わる
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2005年
観る
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2004年
「語る」 「語る科学」
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2003年
「愛づる」 「時」
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2002年
人間ってなに?
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2001年
「生きものが作ってきた地球環境」ほか
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2000年
「骨と形 — 骨ってこんなに変わるもの?」ほか
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1999年
「化学物質でつながる昆虫社会」ほか
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1998年
「刺胞動物を探る サンゴの一風変わった進化」ほか
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1997年
「花が咲くということ」ほか
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1996年
「ゲーリング博士が語る 目の進化の物語」ほか
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1995年
「生き物が語る「生き物」の物語」ほか
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1994年
「サイエンティフィック・イラストレーションの世界」ほか
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1993年
「生き物さまざまな表現」ほか
季刊「生命誌」に掲載された記事のうち、
多様な分野の専門家との語り合い(TALK)研究者のインタビュー(Scientist Library)の記事が読めます。
さまざまな視点を重ねて記事を観ることで、生命誌の活動の広がりと、つながりがみえてきます。
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動詞で考える生命誌
生命誌では生きものの本質を知る切り口となる動詞を探し、毎年活動のテーマとしてきました。これらの動詞を出発点として記事を巡る表現です。生命誌の活動の広がりと、独自の視点でのつながりが見えます。
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生命誌の世界観
科学、哲学、美術、文学など多様な分野の記事を「生命誌の世界観」の上に置き、統合する表現です。「生きている」をさまざまな視点から見つめてみませんか。
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生命研究のあゆみ
日本の生命研究の基礎をつくった研究者が自らの人生を語るインタビュー記事(Scientist Library)を総合する表現です。先生方の研究人生と、分子生物学誕生からの生命研究のあゆみを重ねた年表から記事が読めます。
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