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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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寒天、再び

2014年6月16日

秋山-小田康子

NHKで放送されていたドラマ「銀二貫」をご覧になりましたか? 私は残念ながら、あれやこれやでバタバタして2回しか見ることができなかったのですが、同じ部屋の野田さんに貸してもらった原作本を一気に読みました。お話は再び、以前にも紹介しまたが、あのぷるるんとした寒天に関してです。 先日の記事を書いてから、たまたまデパートで高槻の寒天を使ったデザートが販売されているのに出会い、ラボのメンバーと味わうことができました。非常においしかったですよ。さらに、デザートを購入するときに、寒天を紹介するパンフレットなどないですよねー、と言ってみましたところ、「高槻寒天物語」という今城塚古墳で見かけた漫画をいただくことができ(いただいことは、もしかしたら内緒にしないといけなかったかも知れません)、ますます興味がわいていたところでした。さて、銀二貫のストーリーの柱の1つは、主人公が腰の強い寒天を作るために製法の改良を試みるという点にあります。主人公は毎年冬になると、半兵衛さんの寒天場を訪ね、寒天作りに取り組みます。実は半兵衛さんの寒天場のあった島上郡原村というのは現在の高槻市で、宮田半兵さんという原村に実在した人が寒天の安定的な製法を確立したのです。おそらく小説もその人をモデルにしたのではないでしょうか。質の良い寒天を以前は海外に輸出する程であったのですが、今ではわずかにしか生産されていないそうです。非常に残念ですが、高槻には、高槻の寒天をスイーツとして味わえるお店もあるようですし、歴史を感じることのできる場所もあちこちにあります。是非、高槻にいらしたときには訪れてみてはいかがでしょうか。なかなか高槻までは、と思われる方も、今年の8月には進化学会が高槻で開催されます。学会員向けだけでなく、一般公開の企画もありますので、こちらも合わせてどうぞお願いします。もちろん生命誌研究館も。

[ ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ 秋山-小田康子 ]

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