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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【新しいメンバーが入りました】

2012年5月15日

小田広樹

前々回のラボ日記を書いた佐々木さんが今年の1月からラボに加わり、4つ前のラボ日記を書いた西口君が3月で大学院の修士課程を修了してラボを去り、そして4月から、修士課程1年の逸見さんがラボに加わりました。それぞれが新しい環境でのスタートを切ったことになります。

どんな仕事を始めるのか。仕事は順調に進むのか。みんなとうまくやっていけるのか。いろいろと不安はあるかと思いますが、私としては、早く夢中になれるものを見つけて、試行錯誤を楽しんで欲しいと思っています。

これまで何人かの学生と接してきましたが、それぞれに独自の個性があります。ラボを指揮するものとしては、常々それぞれの個性に対応できるように多様な研究テーマを掘り起こす努力が求められていますし、この努力が独創的な研究に結びついていきます。また、研究への取り組み方も人によって様々で、それぞれのペースに合わせる寛容さも必要です。

今年卒業した西口君は、2年前ラボに入ってきて最初に始めたクモの研究を1ヶ月でやめ、研究テーマをカドヘリンに変えました。人よりも遅いスタートでしたが、ラストスパートの効いた実りある研究をしてくれました。

多くの研究はスタートした時点でその価値を見積もることは難しく、夢中で突き進んだことで初めて、予期しなかった新しい世界が広がるかもしれません。(単調かもしれない)日々の研究に夢中になるには、それぞれの研究者(学生も含めて)に宿る直感や妄想が必要だと思います。テーマが面白いか、面白くないか、自分の心に響くか、響かないか、自分の気持ちに正直になることが、研究でよいスタートを切るために重要だと思います。

[ ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ 小田広樹 ]

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