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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【音声ガイド更新中】

2016年5月16日

齊藤 わか

生命誌研究館の展示ガイドは、個性的なガイドスタッフがていねいに展示を案内し、生きものについて一緒に考え、語り合う時間をお送りします。このガイドは1ヶ月前までの事前予約制となっていますが、ご自分のペースで展示を見たい方、またふらりと思いついてご来館いただいた方に向け、台数は少ないですが音声ガイド端末の貸し出しも行ってきました。スタッフ一人ひとりが原稿とナレーションを担当した、手作りのガイドです。

しかし残念なことに、ここ数年で新設した展示には対応しておらず、端末機器も古くなってきました。このガイドを改革しようといま取り組んでいるところです。音声ガイドといえば、美術館や博物館でよく見かける番号ボタンのついた端末ですが、当館ではiPodを使っています。これが困りもので、技術の進歩もあって何でもできてしまうのです。アプリを使えば動画やスライドショーはもちろん、今いる場所をお知らせする機能などなど…。ついつい欲張っていろんなメッセージや追加情報を盛り込んでしてしまいたくなるのですが、「主役は目の前にある展示なのだから、一番シンプルなものがいいんじゃない?」という中村館長のごもっともなアドバイスです。携帯端末は機能が詰まった技術の結晶ですが、それだけに小さな画面に吸い込まれて周りが見えなくなる「ながらスマホ」になってしまっては、展示が泣いてしまいますね。いろいろなものを制作する側になって初めて、どんなふうに使ってほしいか考えなくちゃならないんだと気付かされました。見学のお邪魔をせずそっとお側に寄り添う「自己主張しない音声ガイド」を目指します。お楽しみに。

[ 齊藤 わか ]

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