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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【はじめまして。】

有馬えり奈 9月から表現セクターに仲間入りしました有馬えり奈です。まだまだ至らぬ点も多いですが、温かく見守っていただけると嬉しいです。今日は少し自己紹介をしたいと思います。私はカメに興味があり大学院で河川に生息するカメについて研究をしていました。その研究は景観生態学の分野で人間活動による河川の周辺環境の違いがカメの分布にどのように影響しているのかという内容です。今、日本で一番見られるカメは外来種のアカミミガメだと言われています。この種はペットとして日本に持ち込まれて、天敵もおらず繁殖能力が高いのでどんどん増えています。また、生息地である河川は昔と比べて単純な構造なため生きものが暮らしにくくなっており、日本にもともといるカメの数が減っています。いつかはサカナもカエルもカメも外来種だらけの川になって日本にもともといる生きものは水族館にしかいないという時代がくるのではないかと心配です。研究館では生態学を学んだ経験も生かしてみなさんに生命誌を伝えることを目標にがんばりたいと思います。
 私の毎日の仕事は展示の電気の点灯ではじまります。毎日同じ作業ですがいろいろな人が楽しそうに展示をご覧になっているところを想像しながらやると結構楽しい作業です。自分のやっている作業の奥に来館者を想像する事で「ちょっと置き場所ずれているな」とか「これは気になるかな」に気づくと直しており、過ごしやすい展示ホールを心がけています。
 もう一つの取り組みとして食草園の紹介パネルを作っています。食草園とはチョウのエサとなる植物を植えている庭園で「生命誌の階段」を登りきった4階の正面にあります。高槻のチョウが飛んできて蜜を吸い、また産卵から成虫なるまでを過ごしています。紹介パネルは展示ガイドスタッフがいなくても食草園のコンセプトや内容を伝えることができるようにと考えて、写真や自分で書いた文章とにらめっこしながら作成を進めています。今はまだ少し古いパネルが置いてありますが、近日中には新しいパネルをお披露目できると思いますので楽しみにお待ち下さい。
 最近、食草園では3頭のルリタテハが羽化しました。これはいつも食草園の手入れをして下さっている藤田さんが持ってきてくれた幼虫達です。きらきらとした青い筋の入ったルリタテハの翅はとてもきれいでした。今はツマグロヒョウモンの蛹が3頭スミレの葉にぶら下がっており、羽化して食草園がにぎやかになるのを楽しみに待っています。みなさんも時間がありましたらぜひ食草園を覗いてみて下さい。

 [ 有馬えり奈 ]

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