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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【ホールに気を配る】

板橋涼子 「生きもの上陸大作戦」展がようやく公開しました! 一息つく間もなく、忙しい日々が続いています。特に先週までお隣の医薬研究所の桜の通り抜けがあったため、来館者は普段の数倍〜数十倍。たくさんの方に展示を見ていただけることはとても嬉しいですが、大きな施設ではないですし、私たちが大勢の来館者を相手にする機会が滅多にないので(団体の見学はありますが)気を使うことはたくさんあります。「表現を通して生きものを考える」セクターのスタッフは、日常たくさんの仕事を抱えていますが、その中でも落ち着いて来館者に生命誌の展示を楽しんでもらえるようにホールに気を配ることも大事な仕事です。
 私たちの仕事場は、展示ホールと隣接しているので、ホールの音は筒抜けです。どんな年齢層の方がやってきているのかも、声だけでなんとなくわかります。ところが、何かがぶつかる大音量が聞こえた時は、びっくりして「何事!?」とホールに出て確認をしに行きます。バタバターっと走り回る音にも、「展示台に足をひっかけたら大変」と気になって出ていきます。大体は取り越し苦労で終わるのですが。
 展示物が予想もしない壊れ方をしている時もあります。もちろん、業者さんと安全性や耐久性など想像して展示物を制作しますが、さまざまな人が触って見るので、どこに落とし穴があるのかわからないのです。最近では、ホールを見回っていたら、「ものみな一つの卵から」展のダチョウの卵が支える台ごと落下しているのを発見しました(卵を触る時に無理な力が加わったのでしょうか・・)。ダチョウの卵の殻は頑丈なので無事でしたが、居合わせた方に怪我はなかったのかなと不安に思います。展示物が壊れることはとても悲しいですが、それよりも来館者の方に怪我がないかと心配してしまいます。
 「危険」「触らないで」などの一方的な立て札をやたら増やしてもあまり効果はありませんし、立て札だらけになるのは嫌です。人間に対しては人間が気を配ることが大事だと思い、日常的にスタッフがそれぞれ自主的にホールに出て見まわっています(もしホールで私を見かけたら、上陸展の感想を言ってもらえると嬉しいです!)。



 [ 板橋涼子 ]

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