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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【BRH が東京に出張します】

今村朋子
 先日のことです。話しかけるのをためらう程、静かに展示を見ている青年がいました。一週間が経つころ話をしてみると、この春から社会人になる大学生で、BRHに興味を持ち、インターネットであれこれ調べるよりも実物に会おうと、卒業旅行にはるばる東京からきてくれたというのです。「時間をかけてゆっくり見ることで、自分なりに展示を咀嚼できた」と言って下さったのは、なにより嬉しいです。
 BRHの仲間はもちろん、研究者や制作のプロの方々の知恵を集め、試行錯誤の末になんとかつくり上げていくBRHの展示。つくって終わりではなく、それを見た人が自分の中で生命誌を展開してくれるのが目標です。そこで宣伝を。最新の生命誌の展示や研究がつまった出張展示「いのち愛づる館の物語り」の特別展示を3/20から東京のたばこと塩の博物館で展示していただけることになりました。紙でできたふしぎな箱をぐるぐるまわって眺める仕掛けで、紙という素材を用いた立体造形に展示の物語りをのせることは、制作の業界でも初めての試みだったそうです。世界にたった一つのBRHの出張展示。高槻までは中々来られない方も、ぜひこの機にお越し下さい。
 年度末のせいか、本当に、色々な人に支えられて、やってこれたな、と振り返る機会が多いです。一人では、何もできないけれど、一緒に考えてくれる人がいることの大切さに感じ入り、出来る限りのことをして、これからもよいものをつくり続けていきたいなと考えています。




 [ 今村朋子 ]

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