【オサムシとの遭遇と祝！50号カード】

表現スタッフ日記

展示や季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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　SICP部屋の窓からは勢いよく咲いている彼岸花が見えます。涼しい風が気持ちの良い季節ですね。先月、高山植物の宝庫と言われる白山に登ってきました。梅雨が明けてからすぐの絶好の登山日和で、山の上で迎えてくれたのはハクサンコザクラやイワギキョウにハクサンアザミやクロユリなどが咲き乱れるお花畑。深夜に山小屋の外に出れば、満天の星と天の川。普段の行いがよいからかしら？と思いながらご来光を拝むために早朝、山頂に向かうとそこにはなんと、オサムシの姿が！予想外の登場に多少、動揺しながらもカメラで撮ってみたのですが、残念なことにピンぼけしていました。本当に素早かったのです。まさか、2700mの山頂でオサムシと出会えるとは本当についています。後日、調べたところどうやら白山固有種のハクサンクロナガオサムシというようです。翅がなくて地面を這うことしかできないオサムシがこんな高い場所で暮らしているなんて、辿ってきた道を想像すると面白いですよね。実は次号の季刊生命誌のポップアップでは「自然の中で時間を紡ぐ生きものたち」展が飛び出す予定です。オサムシやメダカが辿った道を盛り込むべく担当の板橋さんが頭をひねって考えていますので、ご期待下さい。11/15発行予定です。優雅に舞いながら山を越えていくアサギマダラにも出会えましたし、いろんな生きものから元気をもらった夏休みでした。
白山の花々

　ところで話はかわりますが、先月発行の季刊生命誌50号はもうお手元に届きましたでしょうか？50号の節目にふさわしいものとはどのようなものか。今、何を表現すべきか、頭を悩ませはじめたのは今年の初め。結局、過去の生命誌の道のりも、現在の生命誌も、そしてこれから生命誌の目指すところも、全て盛り込んだカードになりました。生命誌研究館が贅沢につまったカード、ぜひお手元において楽しんで下さい。

　[ 遠山真理 ]

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