展示や季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【何種の地球?】
2002年3月1日
>もし、現在の人類統計比率をきちんと盛り込んで、 >全世界を100人の村に縮小するとどうなるでしょう。 > >その村には・・・ > >57人のアジア人 >21人のヨーロッパ人 >14人の南北アメリカ人 > 8人のアフリカ人がいます > >52人が女性です >48人が男性です > >70人が有色人種で >30人が白人 > >70人がキリスト教以外の人で >30人がキリスト教 ・・・ というふうに続きます。 前回の「powers of ten」に続いて、 なるほどこういう感じの伝え方があったのか・・・と。 生物に興味のある方ならたぶん誰もが考えること、 そう、早速真似てみようと思いたったのですが、、、 >>もし、現在の推定生物種比率をきちんと盛り込んで、 >>全世界を100人(種)の村に縮小するとどうなるでしょう だいたい、現在種名のついている生きものは「175万種」と言われています。 これは、おそらく1995年のデータが根拠となっていて、 ほんとうに地球上にいる生きものは、 3,000万種とも1億種!?とも言われていて、 年々新種が発見されています。 ここでは推定される全生物種を13,232,298種としてみます。 (2000年のデータの入っている『日経サイエンス(2002年2月号)』より) …人というのも変ですが、…匹でもないので、 演劇の役割分担でもする気持ちで。。。 >>その村には・・・ >>74人の動物(66人が昆虫で、8人がその他の動物) >>11人の菌類 >> 8人の細菌 >> 5人の植物 >> 2人の原生生物がいます >>?人が雌で >>?人が雄です おっと、これはどうしましょう! だって・・・ >>雌雄の別がないものも、 >>どちらにもなれるものの、 >>もっと多くの性をもつものもいます >> 8人が原核生物で >>92人が真核生物です それから、 >>今年、2人が絶滅したので、 >>来年は村は98人になります。 というこの件に関しては、 1年間に4万種が絶滅しているというデータを、「175万種」で割った場合。 新種が生まれるのと、登録されるのとでは、意味が違いますが、 このまま行けば今世紀中に全滅か、という見方は違います。 生きものがどういう多様化の様子を経て、現在の様相に至ったのか、 4月からの新規展示「共生と共進化」展では、 それを、生物界の分岐と種数の変動に注目し、立体物として表現してみました。 全生物の全歴史を把握するにも等しいこのチャレンジは、 挫折と妥協と失敗を繰り返して、見事に・・・ (展示オープン→2002.4.16.)? 「立体生命誌絵巻」へのチャレンジはまだまだまだまだ続きます。 「100人(種)の村」の話にも、どんどん続きを加えて下さいませんか。 [北地直子] |