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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【アーティストを募集してます!】

2000年7月15日

 「DNAって何?―part I」のビデオを作ってから、それを使ってBRHでミニサロンを開いたり、BRHの外で講演らしきものをしている。受け手の立場の人が何が知りたいかを、作り手である私達が、直接向き合って探るチャンスである。
 驚いたのは、DNAの塩基配列を眼で見て読んでいる、と思っている方がたくさんいるのだ。私は、高校で初めてDNAを習ったとき、一度もその考えはよぎらなかった。
何が違うのだろうか、、、。「読み取る」や「解読」という言葉がいけないのは想像がつく。眼に見えない世界を映像にするのはとても難しいと生命誌の中で書いたばかりだが、言葉でさえ誤解を生むのだなあと、しみじみ思った。
 目に見えない世界に形を与え景色を作る作業は、私が最も好きなお仕事の一つ。研究者は、たいていこっそりと頭の中に自分の研究のイメージを持っている。私はそれを聞き取り、視覚化して、さらに加工してエイッと世に生み出すのである。そうやって研究者だけが知っている面白い世界を皆様にお伝えしていきたいと思っている。
 BRHで10月から1ヵ月間「研究を表現する展」を開催します。何かテーマ(進化・個体発生など)を決め、その概念や研究結果を私達スタッフと情報のやり取りしながら作品にし、展示します。生物の世界に興味を持ち、一緒にやって下さるアーティストを募集しています。皆様、是非ご参加ください。
[工藤光子]

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