バックナンバー【研究室づくり】 | JT生命誌研究館

ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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小田広樹

　私はこの１０月から生命誌研究館に来た。まずしたことは研究室づくり。そんなに広くはないひとつの部屋が与えられ、そこには前にいた人が使っていたものが散らかっていた。一見して、これは使わないであろうというものもたくさんあった。共同研究者であり、妻でもある康子は溜め息をついた。しかし、私は限られたスペースと物でいかに機能的な部屋を築くかで頭がいっぱいであった。

　いろいろ工夫をした。(1) ３つあった流しのうち小さい２つは使えなくし、板を敷いて棚と機器を置いた。(2) 計８つあったワゴンタイプの棚もしくは作業台 (康子は「ゴロゴロ」とあだ名を付けた) のうち５つを、タイヤを外したり、ひっくり返したりして台の上に固定して据え付けた。おかげで物を収容するスペースが増えた。ゴロゴロは便利な時もあるだろうが、たくさんあると床面積ばかりとって空間利用効率が悪い。(3) これは青山ラボでもそうだが、必要以上に広いフリーの床ができないように機器や実験台の配置を考えて、物を収容するスペースと作業するスペースをできるだけたくさんとった。

　そして２週間かけて迷路のような部屋ができあがった。私は機器の裏に隠れてこの日記を書いた。

[小田広樹]

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