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中村桂子のちょっと一言

館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。

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思いを込めて送り出します

2016年4月1日

新しい本ができました。「絵巻とマンダラで解く生命誌」というタイトルで、口絵に「生命誌絵巻」「新・生命誌絵巻」「生命誌マンダラ」がカラーで載っています。表紙にもこの三つが使われていて、かなりカラフルな本になりました。生命誌って何なの?と聞かれた時、短い時間でそのすべてを語ることはできません。そこで、生命誌にこめた気持をそのまま絵にした生命誌絵巻に語ってもらうのが一番ということになります。口で伝えるより、見ていただいて御自身であれこれ見つけていただく方が本質が伝わると思ってのことです。開館の時に描いた「生命誌絵巻」は、外国も含めたさまざまな学校で、「人間は地球上に暮らす多様な生きものの一つ」ということを伝えるお役目に使っていただいてきました。そして、10年目の「新・生命誌絵巻」、20年目の「生命誌マンダラ」もそれぞれのメッセージを伝えてくれています。

この三つを一緒に眺めながらあれこれ考えると、また面白い発想ができるので、多くの方に見ていただきたいと思いながら、実際に来館して下さる方しかそれができませんでした。この本を手に取っていただくと、それができますので、生命誌の思いを運ぶメッセンジャーとして送り出します。

カラーで三つの絵を見ていただけるのはとても嬉しいものですから、ちょっと宣伝めいた文になりましたことお許し下さい。表紙の立版古も含めて、それぞれがそれぞれの主張をしながら一体となっているところを楽しんでいただけたらと思います。

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