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中村桂子のちょっと一言

館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。

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【雨の日は水まきはいらないのに】

2009.10.15 

中村桂子館長
 世田谷区のおすすめで雨水タンクを置いています。たまたま区役所に行った時、入り口にそれが置かれていて、カタログと一緒に助成ありという紙をいただいたのがきっかけです。以前から、庭の水まきには雨水を使うといいのだけれどと思ってはいたのですが、調べるほどのマメさはなかったというわけです。数種のタンクの写真から、周囲に合いそうと思ってウィスキーの樽を選び、早速置いたのが今年の初めでしたでしょうか。面白いことに、出て来る水がとてもよいウィスキーの匂いがするのです。未だにしています。樽にしみこんで、しみこんでいるのでしょうね。花たちは喜こんでいるのか、困ったなあと思っているのか。
 雨水の利用は、とてもよいことだとは思うのですが、実際にタンクを置いてみて困ったことに気づきました。晴れの日が続いて、水をまかなければいけないなと思う時は、タンクは空。雨続きで水まきの必要のない時に満杯なのです。あたりまえすぎるくらいあたりまえですけれど。三日に一度づつ規則的に雨が降るとうまくいくのに・・・またまた自然とはこういうものなんだよと教えられています。
 9月の後半は樽がカラカラの日が続き、水まきの手抜きをしたい人は、「お願い降って下さい」と思っていました。ところが、シルバー・ウィークが入っていたこともあり、天気予報は、毎日「今日もよい天気。すばらしいお出かけ日和です」と明るい声なのです。私にとっては “よい天気” ではないのですがとラジオに向ってツッコミを入れても・・・我が家はともかく、農家など天気とのつき合いは大変だろうなと空を見上げていました。

〈 追記 〉大型台風18号が日本列島を縦断。こうなったら、自然の力には頭を下げるしかありませんね。


 【中村桂子】


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