館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。
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【改めて文化としての科学を考える】
2000.8.16
異分野といえば、以前この欄で紹介した韓国のアーティスト崔在銀さんとのコラボレーションであるフィルム制作もかなり進んできました。 生物研究もヒトゲノム解析に象徴されるようにプロジェクト型、競争型になって文化としての科学という言葉の陰が薄くなっている感もあります。でもこのように社会が動いている時、結局最後に残るのは文化だと思います。ギリシャやローマは国としての繁栄は遠い昔のことですけれど、今も私たちの身近にその文化は残り、生活、芸術、学問に影響を与えているのですから。ちょっと(ちょっとでなくメチャクチャかも)大げさになりましたが、今年の生命誌研究館のテーマはその辺に置いて計画を立てたいと思っています。御意見をお待ちしております。 |