季刊誌
2025.04.26
科学研究かくあるべし
寺田 仁 さん
稲葉カヨ先生の御活躍を拝読しました。
私は高校理科教員です。
生物基礎は多くの高校生が学習する科目です。その中に免疫の分野があります。樹状細胞が自然免疫と獲得免疫の橋渡し役であり重要な細胞であることは明らかにされていますが、その知見の陰に先生の研究があることを教科書では扱っていません。年度変わって新しい生徒と授業をやっていくなかで稲葉先生のことを伝えていきたいと思います。理科の分野にたくさんの若者が挑んでほしいものです。もちろん女性の理科系への進出は重要ですね。
様々な科学研究の中で日本の科学者が大きくかかわってきたことを高校生諸君に知ってもらいたいものです。
2025.04.26
1. 齊藤わか(表現を通して生きものを考えるセクター)
サイエンティスト・ライブラリーの稲葉カヨ先生の記事をお読みいただき、ありがとうございます!
数年前、この記事をつくるため稲葉先生に取材に伺いました。実験が大好きであることが伝わってくる生き生きとしたお話ぶりや、先生がロックフェラー大学で楽しそうに実験されている当時の写真が印象に残っています。免疫学の分野では日本の研究者が独自の成果で貢献されていることも知りました。制御性T細胞の坂口志文先生、 Toll様受容体の審良静男先生、クラススイッチの本庶佑先生など。それでも、稲葉カヨ先生の学生時代は大学に女性専用トイレすらなかったそうですから、当時女性が研究を続けることは男性にはない大変さがあったのではないかと想像します。
とてもとても、とても複雑なことで有名な免疫学ですが、一つひとつの現象から真実を掴もうとする研究者の視点でみれば面白く学べるかもしれません。ぜひ若い方にも記事を宣伝いただけたら幸いです。