生命誌について
2024.11.02
衣食住足りて 平和な世界へ
やっちゃん
「武器は食べられない」「食べ物の周りにある笑顔こそ力」
中村名誉館長のお言葉、まさにその通りだと思います。
ヒトを生かすものは、まず食べ物。次いで、安心して暮らせるねぐらと身を守る衣服。これだけあれば生きて行ける。
今夏の猛暑を越える炎暑は大変でした。命の危機を感じる熱さに、6月から9月までの4ヶ月間は外出することも命がけでした。これらの原因が人類の経済活動であることは明白でしょう。樹木を伐り、山を削り海を埋め立てて、多様な生物の環境を一方的に作り替えてきた(暴力的と行ってもよい)結果です。自然の中で古来の生活を守ってきた人は例外として、大なり小なり恩恵を被ってきた人類には責任があることです。お金を出せば何でも買える時代は終わろうとしています。科学で総て解決出来るというのも疑問です。まだまだ未知の領域は多いはずです。
生命誌で学んだことは、お互いに利用し合いながら支えあう命のありようと進化への道筋でした。私の命も「私」だけのものではなかった!驚くべき「私」の発見です。
真反対にあるのが戦争という暴力です。他人の命さえ支配するという傲慢さ。命の軽視は生きる事を無意味なものと切り捨てることにもつながります。
ホモサピエンスを自称するなら、もう少し考える必要がありそうです。共存の道はどうすれば可能なのか?大きな声に囚われること無く、自分の中にある生命の歴史と今現在を生きている生命体としての心の声に従って、自分の頭で考えてみたいと思いました。
2024.11.02
1. 中村桂子(名誉館長)
やっちゃん様
お書き下さったこといつも考えています。お仲間がいて下さって嬉しいです。
生命誌は、「人間は生きもの」ということだけを基本に考えているのですが、最近、さまざまな分野の方、とくに若い方が心からの共感を示して下さるようになり、ちょっと驚いています。嬉しくも思いますが、なんだか追い詰められているのではないかしらとも感じられて、少し心配です。生きものとして生きると安らかな気分になりますので、そうなってくださるといいなと思っています。
そのような方が増えたら少し社会も変わるでしょうし。地道に行きましょう。
中村桂子