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2024.03.27

大変勉強になりました

参照記事「研究館より」

けんぼぅい

 数理モデルを用いながら、クモ胚の発生過程をコンピュータ上で再現するという試みを初めて知り大変勉強になりました。

 現在私は高等学校で生物学を教えているのですが、やはり生物学というと暗記のイメージが強く、物理や数学が苦手な子が選ぶという印象があります。ところが近年では、「数理生物学」や「生物物理学」、「バイオインフォマティクス」というワードを聞くことが増えてきており、他分野との融合が求められてきているのだなと感じました。

 そういった意味で今回の藤原先生の試みられていることは、ま さにタイムリーで生徒に話をするときの話題になりそうだなと感じました。先生の研究のますますの発展とご健勝をお祈りしております。ありがとうございました。

2024.04.03

1. 藤原基洋(細胞・発生・進化研究室)


コメントをありがとうございます。日進月歩で情報が更新される生物学を高校生に教えていらっしゃるということ、敬意を表します。生物の授業は、どうしてもこれまでの生物学でわかってきたことを学習するので、暗記になりがちだと思います。しかし、いざ自分が実際に生物学を研究する時になると、これまで覚えた知識を基に新しい問いを考えないといけません。その時に、実験データから得られた数値を整理し、客観的に考える上で、数学や物理学の知識が大いに役立ちます。そのため、意外に思われるかもしれませんが、生物学を研究している現場の研究者は、(少なくとも私たちの研究室では)数学や物理学の知識も使って研究しています。近年の情報化社会の発展や観察技術の発展により、おっしゃる通り「数理生物学」、「生物物理学」、「バイオインフォマティクス」などの分野が大きく発展してきています。そして、現在や今後の生物学の研究は、人工知能などによる情報化社会のさらなる発展により、大規模な数値データを扱いそこから結果を予測する数理モデルを使うことが多くなると思われます。そのため、数学や物理学の知識を活用することがより求められます。ですので、これから生物学の研究者を目指している高校生など若い人には、生物学の知識と共に数学や物理学の知識も身につけていることが望まれていると私は思います。

藤原基洋

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