やっちゃん

あの2022年！に続く2023年が始まりました。
新年の新聞書評欄に、中村名誉館長のお名前で「言葉を大切にする気持ちを養いたい」という記事見つけ、読ませていただきました。素晴らしい導き手に出会うと、読書は本当に楽しいですね。せっせと読書に励んでいます。

『ハッピークラシー　「幸せ」願望に支配される日常』
おやっと目を引く邦題です。
巷に溢れる自己啓発本、コーチング本、感情商品（かわいい～癒やされる～）の影に新自由主義と自己責任の社会が垣間見えます。なんとなくブームだから、なんとなく良さそうだから、と流される風潮にも。深く考えない日常からきな臭い話が聞こえてくるのが気になります。
自然界には昆虫と寄生蜂の関係のように、生きながら寄生主の餌にされる「飼い殺し」もあるとか。生きんがための戦略ですが、厳しい。人間界にも寄生はありますから、もしかしたら「飼い殺し」もありそうです。流されずに踏ん張れるかは、根っこがあるか無いか。自分の根っこがどこにあるのか。探し求めるのが、読書の旅です。自分の王国（人生）の主人として、どう振る舞い、近隣の他国（隣近所）と付き合い、外交してゆくか。想像力を働かせ、現実社会でも使えるツールを与えてくれる本との出会いは楽しく、そして活力を与えてくれます。
今年も良き導き手と言葉との出会いが数多くありますように。