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2021.05.14

プラナリアを大きくするには

参照記事「研究館より」

ワタナベ

初めまして。
プラナリアを飼っています。
ラボ日記に「プラナリアはかなり大きく育ったところで自分自身を「自切」して数を増やします」とありましたが、私の飼っているプラナリアは、大きくなる前に分裂してしまうために、小さいプラナリアばかりになってしまいました。分裂した翌日に、断片がまた分裂してることもありました。どうしたら、大きな(普通のサイズの)プラナリアになるでしょうか?飼っている容器は直径30cmほどの水槽で、餌はレバーを2日に一度は与えています。何かコツがありましたら教えて下さい。よろしくお願いします。

2021.05.14

1. 橋本主税(形態形成研究室)

まず、プラナリアの種類によって自切が起こりやすいものと起こりにくいものがあります。我々は2種類のプラナリアを研究に用いていますが、ヨーロッパ産のSchmidtea mediterraneaという種では自切はかなり起こりやすいですが、日本産のDugesia japonicaという種ではそこそこ大きく育ってもなかなか自切しません。

また、一般論として自切の起こりにくい条件があります。細かい条件は飼育している種や飼育環境によってかなり異なるでしょうから、それぞれの環境で条件設定する必要はありますが傾向としては以下の通りです。

・給餌を続けていると切れにくい(なので、毎日給餌していると切れないが、土日に給餌を休むと月曜日に小さな断片がたくさん生じています。)
・高密度では切れにくい
・明るいところでは切れにくい
・低い温度では切れにくい(冬場の川の水の温度くらいを意味しています。夏場の水と比較して切れにくいという意味です。)

これらは、その他の条件を均一に揃え、ひとつの条件だけを変えてみたときの傾向ですので、たとえば毎日餌を与えても低密度だと切れやすかったりするとは思います。また、大きいものは切れやすく小さいものは切れにくい傾向はあります。

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