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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【ちょっとだけリニューアル】

村田英克 皆さん、お気づきでしょうか? 9月下旬の更新から生命誌ジャーナルがちょっと変わりました。2010年度「編む」をテーマにした65号と66号です。ホームページとしての読みやすさを考えてデザインを詰めていったところすっきりした構成になりました。基本をシンプルにした上で、「編む」というテーマをどのように表すか、また研究を伝える上で効果的な図や動画をどのように扱うかなど、表現の上でいろいろと工夫を盛り込める部分を、デザイナーさんと綿密にやりとりをする中からこのような形にできあがってきたのです。
 今回、新しいデザイナーさんと組んで新鮮な気持ちで仕事にとりくみました。例えば、もくじページでタイトルと合わせて各記事を紹介する写真一点に何を選ぶか? トークで対話の進行に沿って、どのタイミングで、どのカットを選んで、どのように挿入するか? という作業ひとつを振り返っても、最初は、デザイナーさんの整理の方法と、取材、編集する担当者の基本的な考え方にはかなりズレがあって、そのギャップに愕然とするのですが、そこでひるんでいては物作りになりません。お互い妥協せずよい形に仕上げようという気持を持って、修正のやりとりを重ねながら私はなぜそれを選ぶのかというところを具体的に伝え合っていくことで(たくさん注文つけてごめんなさい)、両者で共有するある方向性を築いていきます。デザイナーさんが楽しみながらのびのび仕事してくれているところと、デザイナーさんに仕事を頼む我々のスジを通させてもらうところのバランスがとれるとよい結果が出るのだと思いますが、その役割分担のルールは相手によってかなり違います。この接点を見出す過程が私は仕事をしていて面白いなと思うところです。これまでと違うデザイナーさんの発想にハッとさせられることも度々、それが生きていると思います。
 今回のリニューアルの企画段階では、テーマ「編む」に因んだ楽しい編み物のアニメーションや、動的でかっこいいナビゲーションの提案などもありました。それらは、読みやすさを優先して今回の作業には盛り込みませんでしたが、途中段階の柔軟な発想(ボツ案)も、次の新しい展開につながるかもしれません。今後は、生命誌ジャーナルのバックナンバーも含めてもっとダイナミックで活用しやすい形に工夫していきたいと考えています。ホームページをご覧になる皆さんからのご意見・ご要望を是非お聞かせください。これからに反映したいと思います。

 [ 村田英克 ]

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