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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【表現を通して生きものを考える人へ】

村田英克 2010年1月からBRHの各セクターとラボの名称を改めました。1993年にBRHが設立されて以来、私たちのミッションは変わりませんが、16年がたち、メンバーや研究テーマは更新され、個々が取り組む課題はその時々で変わっています。そこで、今、それぞれの現場で扱っている研究テーマや、仕事内容とその目指すところをより明確に表す名前にしたいという思いから改称を行ったわけです。
 私たちのセクターは、これまで「サイエンス・コミュニケーション&プロダクション セクター」という名前でした。これは「ものづくりを通して、大切なことを伝え共有する」ことを目指したものです。しかし、世の中で「サイエンス・コミュニケーション」なるものが唱えられる中、この字面から、そうした活動と同じく見られることが増えてきました。これではいけない。コミュニケーションでなく、実際には、プロダクション(ものづくりという具体化)を大切に考えているのですよという姿勢をはっきりさせようと、「表現を通して生きものを考える セクター」としました。表現は研究の一環であり、表現することで、研究は科学の専門家だけでなく、皆が楽しむ本当の「知」となるのです。研究の現場で生み出される多種多様な知見を「生命誌」の考え方に基づいて表現する。つまり、ある分野で面白い! と思った研究を学問本来の総合的な視点で捉え、専門外の人々も一緒に考えることのできる環を広げ、生きものを基本に置く新たな知の創出というBRHの大きな目標に向かう一翼を担うのが、私たちのやるべき仕事なのです。
 こういうふうに抽象的に書くと、何だかわかりにくいことになってしまいますが、年4回発行の季刊『生命誌』(今年度テーマ「めぐる」の最終号64号は3月中旬発行予定です)や、ようやく来月、2階ギャラリーに完成する新展示「生きもの上陸大作戦」、さらに次年度の計画を準備(これまでの2階ギャラリー展示「愛づる・時」がコンパクトな常設展示になって再登場)したり・・・、具体的なところは、皆さんも、BRHカードを手に取って読んだり、新展示を見に館に来たりしてください。
 さらに新しく、表現を通して生きものを考える人(スタッフ)を募集します。詳細はホームページの募集要項をご覧下さい。もちろん、直に会って話が聞きたい、話し合いたいという方も歓迎です。お気軽にお問合せ下さい。


 [ 村田英克 ]

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