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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【めぐる黄砂 めぐるBRH】

山岸 敦 あけましておめでとうございます。今年も生命誌研究館をよろしくお願いします。
 さて、事情により12月末の発行となった季刊生命誌63号ですが、お待たせしましてすみません。BRHカードは皆さんの手元に届きましたでしょうか? 帰省先で読まれたり、戻ってきてから年賀状の束と一緒にチェックという方も多いかもしれませんね。
 この号では環境についての話題をとりあげていますが、おまけもTALKの内容に連動し、黄砂の役割を読み解く内容です。わたしたちの日常生活では「黄砂が日本に来るまで」がせいぜい関心の及ぶ範囲ですが、地球環境からすれば「日本列島を過ぎてから」にも生態系に大きな影響を与えていることを実感してくださればうれしいです(と偉そうに書いていますが、私もそれまで黄砂はただの砂ぼこりとしかおもっていませんでした)。ただ、企画段階では、冬の号の付録が黄砂なのは季節外れに思われないかなあという危惧もSICP内ではありました。ところがなんと、12月26日に九州から北陸にかけて黄砂が観測されるという珍事が起きたのです。大規模な黄砂は2週間ほどで北半球を1回りするというシミュレーションもありますので、このときの黄砂も年を越して今頃は北米大陸を通過した頃かもしれません。今年度は日食や月食などの天文イベントが話題になりましたが、生命誌にとってはこの黄砂こそ2009年度のテーマ「めぐる」にふさわしい気象イベントだなあと勝手に思っています。
 その「めぐる」をテーマにした季刊生命誌も残すところあと1号。64号の取材を進めると同時に、さらに2010年度に向けて新しい年間テーマのもと、65号からの企画も考えています。そして2010年代には、2013年にBRHは創設20年を迎えます。20周年を見据えた計画の第一歩を始めるのも今年の大きな目標の一つ。私も今の仕事を丁寧にやりながら、将来のことをきちんと考えていくことを、あらてめて抱負としたいと思います。


 [ 山岸 敦 ]

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