展示や季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【部分と全体を気にしながら】
まずはスタッフそれぞれのスケジュールを把握すること。もちろん抱えている仕事は季刊生命誌以外にもあるので、それらの仕事の進行状況も気を配ります。次に取材相手の状況の把握です。忙しい方ばかりなので、取材時に顔を合わせた担当者を通してどのタイミングで確認をお願いするのかイメージしておきます。そしてデザインを担当してくれる業者さんの状況の把握も大切です。扱う媒体にぴったりな表現にするために、一緒に頭を悩ませてくれて、私たちのワガママな要求にもしっかり応えてくださる方々なので、できるだけ余計なことで心配かけたくないという思いもあります。ところで、私たちが作ったモノを世の中に出す前には、もちろん中村館長の厳しいチェックが必要なのですが、館内だろうが自宅だろうが、直ぐに確認して頂けるので、館長の状況を把握する必要はあまりありません。忙しい時にも笑いながら必ず引き受けていただけるので本当に助かります。 これだけ多くの方が関わって作り上げられるものですから、それをとりまとめるために自然と発行日からの逆算で考えるクセがつきました。そしてうるさいくらいにスタッフに声をかけ、時に励まし、時に催促しと、その人の個性や力が最大限発揮できるような環境を整えようと努力しています。細かい部分に気を配りながら全体をまとめあげるということで、バランス感覚も磨かれたような気がします。 こうした日々の積み重ねが、次第に形になり、発行の日を迎えるとうれしいという気持ちもありますが、どちらかというとホッとしているのが本音です。最新号の59号も二週間ほど前に公開されたばかりですが、間に合うかどうかギリギリの綱渡り状態だったこともあって、公開と同時にSICPスタッフみんな一緒に拍手で喜んでしまいました。とは言っても、既に今年度最後の60号の取材は始まっていて、感慨にふける余裕はありませんが、この区切りの瞬間が次号への力につながっている気がします。SICP一丸となって取り組んでいますので、60号、そしてそれに続く年刊号もどうぞご期待ください。 今回はとりまとめ役としての目線でWebジャーナルについて語りましたが、SICPとしての腕の見せ所は担当記事の編集作業にあるように思います。そのあたりについてはまたの機会にでも。 | |
[ 遠山真理 ] |