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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【久しぶり?のサマースクール】

山岸 敦
 先週末の金・土はBRH恒例のサマースクールでした。館員総出でスクール生をお迎えする一大イベントですが、ここ数年は私はまとめ役(裏方)をしており、SICPセクターの活動には合間に顔を出す程度。今年は村田さんと役割を交代し、久しぶりに参加者の方とサマースクールの課題を楽しむことができました。
 今回の課題は、遠山さんの発案による「一枚のカードに研究の思いを詰め込もう!」。BRHカードでおなじみの「Research」記事の製作体験です。研究者にインタビューして、研究に対する熱い思いを直に聞き、生命誌の視点で冷静に編集する。私たちが通常は数ヶ月かけて行うことをたった2日間でやってしまおうという無謀?な挑戦でした。
 サマースクールでは、さすがに研究者の選定からやるわけにはいかないのでインタビューイはラボセクターの小田さんと橋本さんに依頼。自分のラボもスクールで忙しいにもかかわらず、快く1時間の質疑応答を引き受けて下さいました。8人のスクール生は、小田さん担当の今村さんチーム(3人)、橋本さん担当の板橋さんチーム(2人)と山岸チーム(3人)に分かれての作業です。実は小田さん橋本さんの研究は、一昨年の50号記念号でどちらも私が担当してカードにしておりますが、なるべくその時考えたことは忘れて「講師役」に務めました。
 私たちはインタビューに臨む前に、直近の論文や総説に一応目を通します。スクール生にも前もって各ラボの資料をお渡ししていますが、生物学を学んだ方ばかりではないので内容を把握するのも一苦労ありました。しかしテーマを絞っていって、配置する写真や図版を切り貼りしてくと、しだいに伝えたいことの表現が見えてきます。異なる2つの発生様式をそれぞれ4枚の連続写真で表現しようとした時、「2種類を並列に並べるのではなく、明確に違っている部分がこの時期から始まるというのがわかるように途中で分岐させたら?」というアイデアがスクール生から出てきました。研究表現のデザインの正解は1つではありませんが、どのような並べ方に意味があり、しかも美しいのかを常に意識することが重要です。サマースクールを経て私も、惰性で並べた図版をデザイナーさんに渡していないか改めて反省しました。

 [ 山岸 敦 ]

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