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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【表現の種】

後藤紘子
 BRH前の桜並木が賑やかに咲き誇り、風景も春色になってきました。
皆さま初めまして。4月からSICPセクターに加わりました後藤です。
これまでずっと化学畑にいた(高校で化学を教えていました)ので、今まさに、SICPセクターが積み重ねてきた表現の地層をひとつひとつ探検しながら、生命誌の広大な世界の入口に立ったところです。吸収すべきことが山のようにあり、勉強の日々です。
 私事ですが、今年2月に大阪の万博公園にある「太陽の塔」の内部へ入ってきました。
そこには「生命の樹」という生きものの進化を表した作品があり、塔内の照明がついた瞬間に、「うわぁ」という声が皆からあがる程、蛍光色の枝は力強く、圧倒的な存在感で立っていました。万博開催当時は約300体の多様な生きものの模型が枝についていたそうですが、30数年経った今は老朽化のため大半が撤去され、数体残っている状態でした。それでも、38億年前の生きものの始まりである根元はどっしりと頼もしく、樹の頂上付近にいる巨大な恐竜を支えていました。
岡本太郎が表現した生きものの繋がりのダイナミックさを肌で感じ、今自分がここにいることの不思議さや凄さを思いながら、30分ほど「生命の樹」を見上げていました。
 そしてそのすぐ後、生命誌研究館との縁が生まれました。「生命の樹」から表現することの種を戴いた気分です。
これから私の中でしっかりと育てていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。


 [ 後藤紘子 ]

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