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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【イベント好き】

2001年12月1日

桑子朋子
 小さな町のクリスマスコンサートを観にいった。留学生や外国料理店で働く在日外国人の皆さんがキリスト誕生劇をしたかと思えば、民謡サークルのお年寄りが黒田節を熱演する。舞台はドタバタと入れ替わり、観客と出演者は一緒くた。ちゃんぽんの素人パワーに圧倒されつつ、見栄も小細工もない暖かな雰囲気に、何だかとても懐かしくなった。

 「どうして懐かしいんだろう?と考えて、思い当たった。地域の祭で太鼓を叩いたり、音楽会で歌ったり、日常の流れの中で自然に行事に参加することが無くなっているのだ。もちろん今だっていろいろ行事はあるし、自分は結構イベント好きとも思う。アーティストのライブ、オペラやプロ野球を観にいったり、生命誌研究館のイベントでは裏方として働く。でもこれらのイベントは、子供の頃の自然で暖かな行事とは異質な気がする。「イベントだぞっ」という気合いが必要なのだ。楽しむこと、癒されること、といったイベント対価が満たされないと、「ハズレだな」と悔しくなってしまう。
 もうすぐクリスマス。御堂筋沿いのブランドショップに列をなす人の群を見て、またちょっと考えた。プレゼントやイルミネーションを否定する気はないけれど、イベントに浮かされ流されのはやっぱりおかしい。獅子舞保存会に入りたいというSICPの北地さんの影響か、2002年は八俣の大蛇を担いでみようかと思いついたのは、単純でしょうか。
[桑子朋子]

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