展示や季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【博物館学実習】
1999年10月15日
今日は、博物館学実習の授業で京都市立芸術大学の学生さんたちが見学に来ました。個人的に、私の先生、先輩、後輩達が見に来てくれるということで、学生に戻ったような気分半分、先輩づらして緊張も半分。特に、芸術家の卵達が、BRHのセンスをどう感じてくれるのか、気になるところでもありました。 入り口のナナフシを物珍しそうにのぞき込んでいる様子に、少しホッとしながら、研究室のフロア、展示スペースを案内。英文科学雑誌の並ぶライブラリーは、私は初めて来たとき、夢中になって(中身ではなく)表紙の写真を見てまわったものなので(今も…)、そんなところを薦めてみたり。美術館のようなデリケートな展示品に対する設備がないなかで、布の実物展示を実現させた対策を話したり、、、。メモをとりながら聞いてくれている前で、なんとかここを説明しようとしながら、自分のなかでBRHとはなんなのかを問うよい機会にもなりました。 BRHは、博物館相当施設ではないし、まして主に美術館を巡っている芸大の授業に、はたして適当かと不安もありましたが、ユニークな存在としてアピールすることはいくらでもありました。博物館のような、収集・保存という作業がないので、収蔵品は一切ありませんが、雑誌も展示企画も、そのネタとなる研究からナナフシまで、全部ここで生まれている、どんどん新しく生まれてくる、というところはその一つです。 もし博物館学関係の授業で施設見学を、というご希望がありましたらお知らせ下さい。 [北地直子] |