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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

バックナンバー

【バックナンバー 】

1998年8月1日

 さっそく夏休みをとって、ロンドンとパリに、博物館見学に行ってきました。良くいろいろな人から「外国の博物館はいいよー。」といわれ、その度に本当にそうなの?と思っていたのでこの眼で確かめてきたわけです。
 イギリスでは、大英博物館、自然史博物館、ウェルカムトラスト(Science for life 展)、王立植物園、ナショナルギャラリー、パリではオルセー美術館、自然史博物館、、、。
 たくさんまわって出た私の結論はナント「我が道を進んでよし!」でした。BRH ってやっぱりいいところです。もちろん展示方法や考え方など参考になることはたくさんありました。でも、研究を表現するということに真正面から取り組んでいる私達はとてもいい感じ。と思ってしまったものは仕方がない、、、。たくさん充電したので次の展示企画に向かわねば!と思う今日この頃。と、ここでやめたら怒られそうなので、少し感想を書いてみます。イギリスは自然史博物館、Science for life 展、王立植物園ともに、みるときになんてたくさんの感覚を使うのだろうと思いました。観るだけでなく、聞く、動かす、触るなど、徹底して理解してもらおうという展示になっていました。たくさんの学校が課外授業でやってきていて、まさに勉強の場なのだなと思いました。一方、フランスは芸術的に見せることを楽しんでいるというかんじ。いろいろな所に動物標本がぶら下がったり、壁を登ったり、、、、。よくわからないけれど、ワクワクするわけです。(わからないのはフランス語がわからないからですが、、)フランスの自然史博物館がトータルとして醸し出している雰囲気はまさに科学のワクワク感をピタリと表現していてさすがと思いました。そして両国に共通するのは人間(哺乳類)が中心であることです。それには少し違和感を覚えました。そして、手法としてはガラスを展示にたくさん取り入れていることです。これは少し考えてみようかなと思っています。しかし、何といっても私の今回のお勧めは王立植物園のevolution という温室。進化の道筋に沿って歩いていくと周りの植物が変わって行くのです。音、匂い、景色、もうすごい!皆さんも機会があったら王立キュー植物園を訪ねてみてください。
[工藤光子]

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