研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。
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熊本へ
2016年5月2日
熊本の地震から1週間。路面電車が走り、飛行機が到着しました。それでもまだまだ心配なニュースが続いています。余震がおさまり、人々の暮らしが戻っていくことを願っています。熊本の研究者から届く研究室の写真は想像を絶するもので、彼らの気持ちを考えると心が痛みます。小さな研究グループのこんな私に何ができるのかと考えてしまいます。サンプルの保管でも、少し落ち着いたら機器の使用でも、他の日本の研究者とともに何か力になれたらと思っています。
熊本とは縁があります。ひとつの縁は、実は熊本で生まれたことです。暮らしたことはありませんが。もうひとつは、以前参加したさきがけ研究での縁です。研究総括の江口吾朗先生が熊本にいらして、事務所も熊本にありました。そのころ幾度か熊本に足を運び、研究会議に参加しました。江口先生の「ここにいるメンバーはみんな江口塾の塾生だ」という言葉に暖かいものを感じたものです。オオヒメグモの研究を本格的に始められたのは、この研究に参加できたからでもあります。先生方からもメンバーたちからも、たくさんのアドバイスをいただきました。幸い、先生もスタッフの方々も、熊本にいる幾人かのメンバーも無事と聞きました。メンバーの皆でまた元気に集まれる時を願ってやみません。今年の発生生物学会は6月初めに熊本で開催される予定で、参加申し込みも済ませていましたが、先日、中止が決定されました。熊本の復興を願って、また訪ねることができたらと思います。