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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【大学院入試】

尾崎克久

 自分自身の大学院入試を振り返ってみると、生真面目さとは無縁な私も、このときばかりは一生懸命に勉強した様な気がします。何ぶんあまりにも昔のことなので、記憶が定かではなくて美化している可能性もありますが、「がんばった」と言えると思います。その頃はまだバブル景気の尻尾が残っていて、学部4年生の春には優秀な人から順番に民間企業の就職を決めて、都道府県の人事担当の方が重たい菓子折りを持って「一人だけでも公務員試験を受けさせてください!」と研究室の教授のもとへお願いに来るような時代だったことは秘密です。大学を卒業したら就職するのが当然で、まだ働かないとは怪しからぬという雰囲気の中、私如きが進学を希望したのは大きな志があったのだということにしておきたいものです。本当のところ、卒業論文の研究をして、だんだん研究が面白いと感じ始めていたので、ある程度まとまった結果が出せるところまでやってみたいと思ったのでした。修士課程、そして博士課程を合わせた5年間も研究ができれば、どのような結果になったとしても自分にできる限界までやったのだと納得できそうな気がしていただけで、その後研究職に就くとは夢にも思っていませんでした。

 生命誌研究館は、大阪大学の連携大学院となっていますので、人数制限は厳しいながらも大学院生を受け入れることが可能です。この原稿はちょうど入学試験の日に書いています。今年は我々のラボへ所属を希望する学生が二人も受験してくれました。研究に興味を持ってもらえたことを、大変嬉しく思っています。見事合格してくれたなら、進学してよかったと思ってもらえるように、受け入れ側としても最大限の努力をしたいと考えています。それと同時に、ラボに活気と研究に新しい風を送り込んでくれるだろうと期待しています。



[昆虫と植物の共進化ラボ 研究員 尾崎克久]

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