館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。
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トンボで楽しみ、選挙で苦労し
2013年7月1日
あれはいつだったか。記憶力がまったくない人なのに、記録をつけるのが苦手なので、これへの答はありません。“あれ”というのは、トンボが池に産卵しているのを見たことです。寒い時だったことは確かです。トンボの産卵は秋から冬とありますからこの辺は確かでしょう。シッポを水面にチョンチョンとする姿に感激したのですが、以来そのことを忘れていました。ところがこの間の日曜日(6月23日)に眼の前で羽化してくれたのです。去年はオハグロトンボとシオカラトンボが池のまわりをとびまわっていたのですが、今回生まれたのは、ヤンマです。調べてみるとオニヤンマのよう。週末しかいませんし、それもいつでも庭に出ているわけではないのに、眼の前でパフォーマンスをしてくれるとは・・・単なる偶然ではなく、是非見て下さいということなのではないかと思いたくなります(見にくいのですが脱皮したところと、抜け殻の写真です)。
一方、この池にはメダカ(ニホンメダカ)がいるので、食べられたのかなあと思うとそれも気になり・・・6月23日は都議会選挙で人間社会の問題の方が大変だったのですが、夕方までは小さな生きものとのつき合い、今年は豊作だった梅を梅干しにする作業で過ごしました。それから重い腰を上げて投票所へ・・・正直、信頼して託そうと思う人のいない中での選挙は権利というより義務の感じです。地方選挙ですから身近でなければいけないのにその感覚はありません。日常、環境や子育てのことなどはさまざまなボランティアの人たちが活躍していてお世話になり頭の下がる思いをしていますので、地方のことはこのような方たちに資金をまわして活動を支援するのがよいと思っています。海外には地方自治はそのような形で行なわれている例がたくさんあるように思います。地方議員のあり方というか、地方行政のあり方は根本から考える必要があるのではないでしょうか。とにかく気の重い選挙でした。