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中村桂子のちょっと一言

館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。

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【科学と音楽の夕べ】

2008.2.1 

中村桂子館長
 こういうことに関していつもヘマで、今回も同じです。いらしていただきたい会についてのお知らせを忘れていました。申し込みの締め切りは過ぎていますが、ギリギリ間に合うかもと思い、大慌てで。お時間がありましたらいらして下さい(というわけで先回の予告とは違う内容になりました)。
 2月4日(月)夕方18時20分から、東京の初台(住所は渋谷区ですが新宿に近いというややこしい所です)にある新国立劇場で科学技術振興機構主催の「科学と音楽の夕べ」が開かれ、生命誌と「ピーターと狼」「動物の謝肉祭」が絡みます。内容はホームページを見ていただきたいのですが、「『ピーターと狼』− 生命誌版」は研究館の5周年のときに当時のSICPメンバーと創り、井上道義指揮の京都市交響楽団と共に演じて以来の生命誌の一つの表現です。生命40億年の歴史物語、その中で狼の代わりに登場する恐竜は絶滅、その後に哺乳類繁栄という話も出てきます。昨年ピアノ・デュオでできることを知り、プリムローズ・マジックのお二人のすばらしい表現力によって、オーケストラとはまた違う楽しさを味わいました。今回もプリムローズ・マジックとご一緒です。今日練習をしてきました。一方、「動物の謝肉祭」は、今回初めての試みです。これは東京フィルハーモニーの方とのお話し合いで、やってみましょうということになったのですが、実は、今の時点ではまだどうなることやらまったくわからない状況です。2月3日にリハーサル。科学を音楽の中へ放りこむ試みは、思いがけなく音楽の方たちがとても面白がって下さり、少しづつ広がっています。「ピーターと狼」は皆さんいやになるほど演奏していらっしゃるのですが、フルートはバクテリア、オーボエはゾウリムシとなると、いつもと違う気持になって楽しいと、どなたも言って下さいます。
 新国立劇場という場所はちょっとプレッシャーですが、科学を楽しむ表現の試み、まず自分が楽しまなくてはと緊張をやわらげています。ギリギリのお誘いで申し訳ありません。


 【中村桂子】


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