館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。
バックナンバー
【キロワット・時は難しい?】
2000.10.16
「マスコミが一年間教育問題を取り上げなければ、現場からよい方法が生まれてくる」というのが私の考え方で、あまり制度をいじり回さない方がよいと思っているのですが。それにしても子供たちに必要なことを教えてはいけないという状態ができつつあるのはやはり困りますね。理科に関しては、教育研究所などでアンケートをとり、難しいとかわからないなどという答えの多いものはどんどんはずしていくのだと聞かされて"ほんまかいな"と慣れぬ関西弁が出てきました。たとえば、電力(キロワット・時)。100ワットの電球を1時間つければ0.1キロワット・時。これなど日常どれだけ電力をつかったか、毎日メーターが動いているわけですし、家計にとっても大事です。それはエネルギー問題を考える基本でもあるでしょう。小学生にもわかりやすく教えることは充分できるし、しかも必要なことなのに子供のアンケートだけで判断してしまうのは…ふしぎなことです。考える楽しさを体験させることが教育だと思うのですが。こういうことたくさんありすぎですね。 |