ラボ日記
2022.06.01
プラナリアの飼育
ヨーロッパ産のプラナリアを用いて自切の研究を始めています。一般にプラナリアはある程度大きく育つと、自分の体を切断(自切)することで無性的に増殖します。この自切がどのように制御されているかという疑問への鍵になることが期待される興味深い現象を3年前に偶然見つけたので、その解析を始めました。しかし、この研究がこの1年半ほどなかなか進まない状況に陥っています。
実は、この3年ほどの間に、新型コロナの感染拡大による出勤停止や研究室の空調の不具合から、プラナリアは二度ほど激減しました。ほぼ絶滅とも言える状況です。その後、少しずつ数は回復してきたのですが、以前と同じ飼育条件であるにもかかわらず、大きくなる前に自切をしてしまうこととなり、その結果として実験に使えるサイズの個体が揃わなくなってしまったのです。
自切の研究には、一定の大きさの個体を使う必要があります。コロナ前までは1センチ以上の個体が普通に育ってくれていましたが、この1年半ほどは1センチになる前に切れるようになりました。以前は途中で切れることなく1.5センチほどには育ってくれていましたので、1センチの個体を安心して実験に使うことができていましたが、いまは1センチの個体ですら既に潜在的に自切が始まっている可能性が拭えず、実験に用いることに躊躇しています。
こんなことが続けば実験が進まないと焦っていたのですが、ひと月ほど前に偶然とある飼育環境においたらプラナリアが大きく育つようになりました。いまでは、もっとも大きい個体で伸びたときに3〜4センチにもなろうかというほど巨大に成長しています。少し様子を見ていましたが、この飼育条件に問題はなさそうなので、そろそろ小さな個体をこの条件に移して飼育を始めようとしています。うまくいけば7月中頃から実験の再開ができそうです。ようやく自分達の仮説を検証することができると期待に胸を膨らませています。このまま何も問題が起こらないことを願うばかりです。
実は、この3年ほどの間に、新型コロナの感染拡大による出勤停止や研究室の空調の不具合から、プラナリアは二度ほど激減しました。ほぼ絶滅とも言える状況です。その後、少しずつ数は回復してきたのですが、以前と同じ飼育条件であるにもかかわらず、大きくなる前に自切をしてしまうこととなり、その結果として実験に使えるサイズの個体が揃わなくなってしまったのです。
自切の研究には、一定の大きさの個体を使う必要があります。コロナ前までは1センチ以上の個体が普通に育ってくれていましたが、この1年半ほどは1センチになる前に切れるようになりました。以前は途中で切れることなく1.5センチほどには育ってくれていましたので、1センチの個体を安心して実験に使うことができていましたが、いまは1センチの個体ですら既に潜在的に自切が始まっている可能性が拭えず、実験に用いることに躊躇しています。
こんなことが続けば実験が進まないと焦っていたのですが、ひと月ほど前に偶然とある飼育環境においたらプラナリアが大きく育つようになりました。いまでは、もっとも大きい個体で伸びたときに3〜4センチにもなろうかというほど巨大に成長しています。少し様子を見ていましたが、この飼育条件に問題はなさそうなので、そろそろ小さな個体をこの条件に移して飼育を始めようとしています。うまくいけば7月中頃から実験の再開ができそうです。ようやく自分達の仮説を検証することができると期待に胸を膨らませています。このまま何も問題が起こらないことを願うばかりです。
橋本主税 (室長(〜2024/03))
所属: 形態形成研究室