生命誌の広場

みなさんからのご意見

中村桂子のちょっと一言

岡田節人著<試験管のなかの生命>

投稿日:2017.02.07 名前:岡野桂子

岡田先生へ
訃報に接し”試験管のなかの生命”を手に取りました。最初に読んだのは40年程前になります。以来ずっと記憶に刻み込まれ残っていました。今回、館長の一言で気付いた事があります。私をひきつけていた1つの大きな要因。細胞の不思議に目を見張り、その細胞を見つめ続けてこられた岡田先生の細胞へのひいては生きものへの眼差し。それが伝わってきて私を捉えていたのです。
この本から多くのことを学びました。細胞を通して生きるを見つめる視点。1つの細胞からその場、その場面に応じて最適解を探りながら、多種多様な姿形への変容を遂げる細胞たち。そして作り上げられる1つの個体。一方、1つの個体の中で役割を演じつつもその個体を離れては生きていけない宿命を担うことになる細胞。部分と全体が反転を繰り返す。秩序と体制、自由、協調、軋轢、そして技術の介入etc。いろんなことを考えさせられます。
いつかまたこの本を手にすることと思います。この本を書き残してくださったことに感謝いたします。ありがとうございました。

お返事

投稿日:2017.02.14 名前:中村桂子館長

科学は進歩をするので科学書は古くなるという宿命を負っているところがあります。けれどもその中に決して古くならない名著があります。「試験管の中の生命」はまさにそのような一冊です。おっしゃる通り岡田先生がその中で躍動していらっしゃるからです。これからも愛読して下さるとのこと、とても嬉しいです。

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