研究
2024.12.06
人間
木川田優太
人間のゲノムは今後の研究でどの様な、進展がありますか。
2024.12.06
1. 中村桂子(名誉館長)
木川田様
ゲノムはそれぞれの生きものの歴史が書き込まれていると同時に、今生きることを支えるはたらきのための情報を蓄えたものですから、生きものとしての人間を知るにはこれからも読み解き続けることになるでしょう。今年のノーベル賞を受賞したマイクロRNAの発見は、ゲノムのもつ生きものらしい特徴を見せてくれました。これからも思いがけない発見があり、生きものとしての人間が少しづつ見えてくるのだと思います。
人間とは何だろうという問いへの答えは簡単には得られませんが、ゲノム研究はそれを考えるための素材をこれからも提供し続けてくれるだろうと思います。そこに答えがあるのではなく、人間について考える良質の素材提供を期待できるのがゲノム研究です。
中村桂子