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みんなの広場

研究

2024.04.03

虫好きと虫嫌いの分かれ目は?

参照記事「研究館より」

やっちゃん

 保育園でこどもたちと過ごしていると、大半の子は虫に興味を持っているように見えます。近寄って眺めて、結構長い時間そばにしゃがみ込み観察しています。ダンゴムシは超人気ものです。
 反面、虫嫌いの子もいて、拒絶反応が強く恐怖にも似た反応を見せます。本人に聞いてみると「お母さんも嫌いって言う」ので、環境なのかとも思えます。
 虫好きの大人は幼少時から虫に親しんできた経験が長じて更に積極的に虫との関わりを築いてきたのだろうと私は推測しています。虫は面白いけれど捕虫網を持って探し回るほどではない私は、好きと嫌いの中間から、ちょっと好きに近い方です。
 なので、虫の会(拡張版)は、虫好きの方々を観察する楽しみな会です。どんな強烈な虫体験があったか、想像しながら参加しようと思います。

2024.04.03

1. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)

虫の会は「虫屋が思う存分虫談義をする、虫屋じゃない人は虫屋という生き物を観察する」会ですので、それぞれの立ち位置でご自由に参加していただけると嬉しいです。

ダンゴムシは、幼稚園くらいの年頃にほぼ全員が経験するブームではないでしょうか。昆虫ではありませんが、広い意味でムシですね。個人的には、子供ができて一緒に昆虫を観察しているうちに本人がハマってしまった、という大人が多い印象があります。

私の学生時代の恩師は、昆虫学が専門の科学者なのに「昆虫を怖がるのがヒトとして正常で、虫好きなのはちょっとおかしいヒトだ」とおっしゃっていました。その理由は、人類を最も多く殺している動物は昆虫だからだそうです。日本では毎年、スズメバチなど蜂に刺されて亡くなる方は、クマなどに襲われて亡くなる方より圧倒的に多いです。世界的には、マラリアなど病気を媒介する昆虫によって亡くなる方がたくさんいます。昆虫を怖がる人たちの方が、生き残れる可能性が高いとのことです。
そんなわけでして、“正常な”子たちの「嫌い」という気持ちを尊重してあげるのが正しいのかもしれません。外野から虫屋たちを観察しているのが、最も安全で楽しいのかも、と思います。

2024.04.05

2. やっちゃん

ダンゴムシは昆虫ではなく甲殻類・・・エビやカニの仲間?ではムシと名がついているのはなぜか?脱線してしまいましたが、危害を加える虫を怖がるのは”正常”なんですね。過剰反応するのは飛んでいるムシだったことを思い出しました。蚊は保育園では最も嫌われているムシです。そして同じく見たくないムシ№1はゴキブリ。ツヤのある黒い身体はカブトムシにも通じるのに、なぜだか保育士は悲鳴と共に撃退行動にでるのです。身近なムシとの付き合いは興味深いものがありますね。

2024.04.05

3. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)

以下は、昆虫を怖がることが正常であるという仮説が正しいと仮定して想像を楽しんでいるだけです。

カブトムシは身近にいますが、人の健康に害を及ぼすことはないですね。ゴキブリは古くから人の生活環境に入り込み、食中毒等の病気の原因なるものを運ぶ「衛生害虫」ですので、怖がったり嫌ったりするのが自然な感覚なのかもと思いました。保育士さんはそれに加えて、子供さんたちを守るという意識が加わって、より強く反応している可能性もありますね。

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