生命誌について
2024.02.26
“ 明るい農業 ”は 喫緊の課題
こう
吉田賢右先生
多面的な“オオカミ復活への考察”ありがとうございました。
西欧でシカの大繁殖に困り、絶滅したオオカミを復活させたと
聞きましたのは、もう20年程前になるでしょうか。
現地は“童話・赤ずきん”の話の影響がとても大きく
多数の反対住民と粘り強く話し合ったと聞きましたが
メリットとデメリットの比較検討や補償ほか各種制度の策定で
住民たちも合意に踏み切ったのですね。
さて、ゲノムに書かれた“生きものの生活の根源”は
食べ物を探し・食べて・生き、子供を産み・食べさせて・育て
子孫に生命を渡し続けることと思いますが
今後の食料事情の流れは、大きく2つ。
①これから約25年後・2050年には、国内の農業人口が
現状より8割減り、このまま手を打たなければ
コメは6割減で、補充・代替はイモのみ。
②世界で人口が増え続け、インド・中国 各14億など
グローバルサウスはじめ途上国の生活水準が良くなると
小麦などの主食食料が入って来なくなる。
・ ・ ・ と予測されています。
そこで、食料の安全保障の課題に少し触れますと
・“米と魚”和食中心の食習慣を再考。
(長寿・京丹後を研究、京都府立医科大学 内藤裕二教授)
・異常気象に適応した品種改良の一層の強化。
・デジタルを適正に活用し生産性の向上。
・農作物の弊害・害獣駆除負担の軽減。
・農家は生産の専門家。国全体でマーケティングを強化。
さらに、将来への意欲をもつ若者たちが集まるためには
農家への収入支援も検討すべき時期に来たと思います。
(日本と同じ中山間地の多いスイスでは、農業保護のため
国民投票により国費より支出している)
以上、思い浮かぶままに書きましたが、幅広く先々まで考え
やれるところから早く実施してほしいですね。
先生のオオカミ検証も、ぜひ一歩前に進めてほしいです。
2024.02.29
1. 吉田賢右(顧問)
こう様
オオカミの再導入については、試行的に実施するのがいいと思いますが、最大の問題は世間の漠然たる恐怖です。日本オオカミ協会は、オオカミ再導入を推進する団体ですが、1993年以来、全国の国民を対象にオオカミ再導入の是非についてアンケートを取っています。それによると、開始当初は賛成12.5%、反対44.8%、わからない44.8%であったが、年々賛成の割合が増える傾向にあり、最新の2019年の調査では賛成41.2%、反対14.5%、わからない43.9%となっているそうです。賛成が70%くらいになれば、実現の可能性が出てくるでしょうか。
吉田