生命誌について
2023.11.16
イチジクコバチの生活史について
みみっぷ
生命誌32の横山様のイチジクとイチジクコバチの関係に関する記事を大変興味深く読みました。
イチジクの一つの実の中で命を終えるイチジクコバチの雄の一生は、幸せなのだろうかとつい考えてしまいました。しかし、交配と雌のための脱出口を開けると言う使命を果たし、命のサイクルを回している点では、この上なく生を全うしていますね。
ところで、1つのイチジク内の雄と雌は同じ母親から生まれ、他の遺伝子を持つコバチと交配する機会がないことを考えると、遺伝的多様性が乏しくなり、病気や自然環境への変化に対応できるのか気になりました。
あるいは、実際は1つのイチジク内には数匹の雌が潜り込みに成功し、異なる親を持つ子ども同士が交わることで、遺伝的多様性が確保されているのでしょうか。虫にとって遺伝的多様性がどのくらい重要なのかは分からないのですが、つい気になりました。
2023.11.24
1. 蘇 智慧 (系統進化研究室)
おっしゃるとおり、1つの花嚢には数匹の雌が潜り混んでいる場合が多いですので、異なる親を持つ子ども同士が交配していると思われます。もちろん同じ親からの子供同士も交配していると思います。なので、イチジクコバチは近親交配が強い生物ですが、遺伝的多様性も保たれています。
蘇智慧