生命誌について
2023.11.08
余談を、ひとつ。
こう
“らんまん”私も観ました。
牧野富太郎監修の“六甲高山植物園”は心地よく四季折々に
散策しますので、牧野富太郎には親しみがあり、ほとんど
観たと思います。タイトル始め植物写真が多数織り込まれて
良い放送でしたね。
私は随分前、自然科学の植物には特別関心なかったのですが
友人から、大阪の自然史博物館で植物の勉強会があると誘いを
受け、以降10年余り毎月通いました。
勉強会は、京大の故・河野昭一先生が各分野第一人者の先生方
を招かれ、1テーマ約3時間のお話に毎回200人程の受講者
はいつも熱心に聞き入っていました。
植物は、生きもの中で“母親”のような存在でもあります。
動物を学習の方も、植物を知ることは大切ですね。
ところで、ことし年頭のNスペ・混迷の世紀
「2023巻頭言・世界は平和と秩序を取り戻せるか」
安全保障・エネルギー・食料・核兵器、の4つのテーマの中で
食料問題の危機を語った経済学者 ジャック・アタリ氏の
明解なお話が忘れられません。
・今の食糧難はさらなる危機への入り口にすぎない。
・過去4000年の間に世界中で起こった戦争の原因は
常に飢餓・・・
・日本の食糧難を生き抜くためには
①農家の育成に力を入れ、農業を魅力的にすると同時に
②食生活を変化させ、例えば雑草や昆虫などを取り入れ
牛肉を極端に減らせば日本の自給率は大幅に高まる。
・・・そうしなければ、日本は消滅する。
食用や薬用になる有用植物の採集は、地域により
戦後しばらくまでは 日本人の主たる食文化でした。
これから食べ物が少なくなる・高くなる~は始まっています。
これまでのように、何とかなる・・・にはなりません。
有用な雑草や調理方法も調べ行動されてはどうでしょう。
ことしは“マタタビ”の実がよく採れました。
このまえ、山形の“イナゴ”を少し頂きました。
2023.11.08
1. 室園純子(表現を通して生きものを考えるセクター)
こうさま
コメントありがとうございます。
河野昭一先生の勉強会にご参加されていたのですね。植物とひと言でいっても多岐にわたる専門家のお話は、毎回さぞ興味深いものだったことでしょう。
『植物は、生きもの中で“母親”のような存在』、ほんとうですね。動物はお母さんからミルクをもらうように、植物が光合成でつくった栄養をいただいて生きています。
今年は木の実が不作だそうで、人里におりてきてしまったりやせ細った姿のクマのことが連日報道されて心配になります。また私が趣味の野鳥撮影を始めたのは8年ほど前からに過ぎませんが、それでも最初の頃に比べると見かける野鳥の数が随分減ったと感じます。高槻の地元でずっと昔から野鳥観察されていた方は、昔はたくさんの野鳥がいたけれど最近は山の木の実が少なくなっているから、とおっしゃっていました。農薬等により虫が減ったことも無関係ではないでしょう。
身近な野生の生きものたちが飢餓に直面しているのに、私たち自身の飢餓がすぐそこに来ているということについてはなかなか実感がありません。ですが、このままでいいんだろうかという不安や危機感はあります。私個人としては、とにかく生きものについて知ること、生きものについて一緒に考えてくださる方がひとりでも増えること、それがよい未来につながるとよいなと願っています。
考えるヒントをたくさんくださりありがとうございました。