生命誌について
2023.05.17
「世間知らず」に抗して
やっちゃん
毎日洪水のように流されてくるニュースを見ていると、この国はもう戦争しているような感覚に陥ります。そこだけに取り込まれると、未来への展望は見えてきません。仕方が無い、と思い込まされたらお終いです。
抗する力が必要ですから「生きる」ことに注目します。様々な困難を生き抜いてきた人々の声を聞きます。戦争、事故、公害‥理不尽に人生を奪われながら、生き抜いてきた人々の心からの叫びに耳を傾けると、言葉の重みを感じ、なにかとても大切なものを手渡された気がします。そして、その顔に惹かれるのです。「いい顔」は、痛みを抱えつつ、生き抜いてきた顔なんですね。他人の痛みを知る顔。惹かれるのは、そういう顔です。
今声高に戦争志向を述べるのは、どんな顔でしょうか??
対立を煽るだけで簡単に戦争を口にする、その頭の中には悲惨な傷跡は見えていません。「世間知らず」はどちらでしょうか?
多くの人が願っていることは、戦争でない事は確かです。生命誌の出番は今ですね。
2023.05.17
1. 中村桂子(名誉館長)
やっちゃんさま
「世間知らず」に抗して。私もそのお仲間です。世間知らずと言われても、自分の中に生まれてくる思いを大事にして生きてきましたし、これからもそのままと思っています。顔についても同じことを感じています。最近、テレビや新聞のニュースに登場する方たちの顔が悪いですよね。タイムの表紙の岸田首相もそうでした。よい顔の人たちが動かす社会になって欲しいと願っています。
次の「ちょっと一言」に戦争のことまた書きましたのでお読みください。
中村桂子