展示・映像
2023.05.09
母蝶を騙して卵を産ませる実験の舞台裏
T.O.さま
有難うございます。小生もアゲハを飼育しております。昨秋は寄生ハエに苦労しましたが、無事何頭か越冬し、旅立ちました。春は余りにも多くの産卵を得ましたが、食料の手配に難渋しつつあります。幼虫用の人工の餌が入手出来ればと考えておりますが、良いアイデアがございましたら教えて頂けましたら幸いです。
2023.05.10
1. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)
人工飼料を用いた飼育方法については、当ラボで開発したプロトコールを公開しております。
個人で行うにはややハードルが高い部分があるかと思いますが、ご参考にして頂ければと思います。
https://www.brh.co.jp/upload/labo_top_page/lab01/content/raise.pdf
2023.05.30
2. Tosh
尾崎先生侍史
御教示有り難うございました。取り敢えず、柑橘葉を確保出来る目処が立ちましたので、(天然葉で)室内飼育に移行しました。現在、100頭ほどの幼虫〜蛹に囲まれています。糞の掃除と餌の交換に忙しいですが、逆に喜びです。毎日、数羽の羽化があり、自然に帰していますが、(多分)産卵に帰って来てくれていると勝手に思ってもおります。
柑橘の木の剪定の時期に大量の葉を確保出来る予定なので、その時に人工餌にトライ出来ればと考えております。昔、生命科学者として(たった16年間ですが)研究に従事していた時代もあり、その頃を懐かしみながらアゲハのお世話をさせて頂いています。
先生方の研究は本当に素晴らしい御研究で、アゲハの生態に関しても勉強させて頂いております。近いうちに一度貴研究所見学を予定しております。楽しみにしております!
2023.05.31
3. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)
プロトコールでは防腐剤としてホルマリンを添加していますが、これは省略可能です。
人体に有害な薬品ですので、ホルマリン未使用で人工飼料を作成されることをおすすめします。
プロトコールに従って3〜4日でエサを交換して頂ければ、ホルマリンなしでも腐敗やカビが発生する前に入れ替えになると思います。