展示・映像
2022.01.25
肺魚のマカロニ君とアボカド君
アマミナナフシ
生命誌研究館の受付前にアフリカ産の肺魚マカロニ君がいます。40分おきに水面に近づいて口を大きく開けて肺呼吸。ほっぺた(というのでしょうか)をふくらませ空気をためます。十分吸ったら重力に任せて滑り落ちるように水槽底へ着地。マカロニ君の息継ぎを見る要領はほぼ掴めました。
一方でオーストラリア産のアボカド君は水面での口を開けての呼吸をしない肺魚。いつ見ても右を頭にじーっとしているか、左を頭にじーっとのどちらか。ところが、ある日そのアボカド君が水面で呼吸をせんばかりの位置まで上がり(呼吸をするわけではなかったが)口を大きく開けたから、口内上部の2つの穴までハッキリ見えました。私は嬉しくて水槽越しに両手をグルグル回して
「おーい、おーい」
と言い、手をまわし続けました。かなりの時間アボカド君とコミュニケーションを取り続けました。(と、私が勝手に思っているだけかもしれない)ちょうど私は真っ赤のセーターを着ていました。受付の古川さんに
「アボカド君のえさやり担当の方はいつも赤い服着ていますか。」
と聞いたら、いつも青い服を着ているとのことでした。
後日、アボカド君の動きをスマホ動画で撮ったものをガイドスタッフの藤原さんに見せたら
「大サービスで喜んでいるわ!アボカド君。」
とのことでした。
その後、ほぼ毎回マカロニ君の息継ぎには出会えるのですが、アボカド君は、じーっと動かないままです。(赤のセーターを着ても、さっぱりダメです。)
ヒト(私の事)はゲノム3ギガ塩基対に比べて肺魚(アボカド君)はゲノム約40ギガ塩基対。アボカド君は何か考えがあるに違いない!!!
2022.01.25
1. 表現セクター 平川美夏
マカロニ君とアボカド君のお相手いただき、迫真のレポートをありがとうございます。アフリカ肺魚プロトプテルス・アネクテンスのマカロニ君は、私たちと同じく対になった肺をもち、専ら肺呼吸に依存していますが、オーストラリア肺魚ネオケラトドゥス・フォルステリのアボカド君の肺は1つで、主にエラを使って呼吸をするので、水上に顔を出して呼吸をすることはないようです。夜行性のため、展示ホールを消灯してからの方が、元気がよく、ご覧いただけないのが残念です。目の構造から色は見える可能性があるようですが、夜間ご飯をあげるとき、電気をつけようとつけまいと同じ様子ですので、青い服かどうか気にしているかどうか...!?
アボカド君はもう20年もあの水槽で暮らしていますので、ずいぶんといろいろ考えていると思います。ときどきいらして、ぜひ耳をかたむけてあげてください。
2022.01.26
2. アマミナナフシ
本日の午後中は珍しく日差しが暖かめだったので久しぶりに散歩で生命誌研究館を訪れました。本日のアボカド君は来た時すでによく動いてくれてました。受付の古川さんも
「今日はよく動いてくれてるわね。朝、抜けていたエアポンプのチューブを直したから機嫌が良いのかしら。(アボカド君が動いてはずれる。)今日の午後は水替えの日だし。」とのことです。
アボカド君のヒレの動きは体にそって前後に180度ダイナミックに動きます。まるでカヌーをこぐ『ろ』の如く。(夏祭りの屋台ですくうフナ金のヒレの動きの貧弱さとは雲泥の差。)ダイナミックな動きを見ていると肉鰭類の肺魚のヒレが手足に進化し陸上に這い上がる→陸上で立ち上がる構図を彷彿させる動きである。(フナ金のヒレは貧弱すぎ。まだまだです。)
2022.02.16
3. アマミナナフシ
本日の午前中は珍しく日差しが暖かめだったので久しぶりに散歩で生命誌研究館を訪れました。本日のアボカド君は来た時すでによく動いてくれてました。受付の古川さんも
「今日はよく動いているわね。朝、抜けていたエアポンプのチューブを直したから機嫌が良いのかしら。(アボカド君が動いたはずみにチューブが抜ける)今日の午後は水をかえる日だし。」
とのことでした。
アボカド君のヒレの動きは体にそって前後にダイナミックに180度動く。まるでカヌーをこぐ『ろ』の如く。→夏祭りの屋台ですくうフナ金のヒレの動きとは大違い。このヒレの動きを見ているとアボカド君のヒレ(肉鰭類)は哺乳類の手の仕組みの骨格になっている。肺魚のヒレが手足に進化し陸に這い上がる。→陸上生活もできるぞ、と思える力強さを感じます。(フナ金のヒレは貧弱すぎて、陸上に這い上がるなんて、夢のまた夢。まだまだだね。)