季刊誌
2021.04.26
ツバメの尾羽、クジャクの尾羽への疑問
KAKO
季刊誌104号に、オスツバメの長い尾羽は生存に不利だけれど雌に選ばれる、とありました。鳥類はクジャクを筆頭に、オスがメスに選ばれるために派手で目立つ羽を持っていることが多いですよね。
なぜ、メスは、「エサを多く運んでくる能力」より「派手で目立つ」ほうを選ぶのでしょう? 共同で子育てするツバメなどはエサを多く運んでくるオスの方がいいのでは?
もしかして、無防備な交尾中に捕食者に襲われた時の用心? 捕食者が派手なオスの方を狙うように? いざという時の囮? など疑問やら妄想やらが湧き出ます。
その「派手さ」が人間には「美しい」と感じられるのも面白く。 雌鳥の美的感覚が人間と同じなのか、人間の目を引くために人間の好みに合わせたのか・・・人間が天敵だった?
2021.04.26
1. 表現セクター 平川美夏
KAKOさま。投稿ありがとうございます。
近くの川に餌や巣材を求めてか、スイスイと飛び回るツバメの姿を見かけます。
鳥はオスが美しいですね。美しい姿が、私たち人間の目まで楽しませてくれるのは、幸せなことです。
さて、私たち人間は子供を失うことは稀な不幸ですが、野生動物であるツバメのヒナの生存率は1割程度と言われています。厳しい状況を生き残り、完全な見た目を保つには、捕食者から逃れ、寄生虫を避け、状況を見極める知恵や敏捷さが必要です。それを効果的に見せる方法として、美しい尾羽が選ばれたのではないでしょうか。この場合、メスは現在のパートナーの魅力よりも、我が子のためによい遺伝子を残すことを選んでいるとも考えられます。
一方で、さまざまなツバメの種類を見渡すと、オスとメスの見た目に差があり、オスが美しいものの方が、減少の危機に晒されているそうなので、これがベストな戦略とは言えないようです。
必ずしも最善の選択をしているのではなく、たまたま選んだ方法で懸命に生きている、それが生きものらしさ、かもしれません。
ああでもないこうでもないと考える、それが「問いを発掘する」楽しみですので、またぜひ投稿してください。