生命誌について
2021.02.18
中村桂子先生:生きものでない有機体粒子から観た人間とその細胞
M.F.さん
私が生物でないウイルスを知ったのは、今から約50年前の学び舎です。
それはタバコの葉を宿主とするタバコモザイクウイルス、それもRNAウイルス、RNAだけでも活性化し元のウイルスを複製すると自然科学として教わりました。
さらに生きものでない有機体であるスクレーピー:伝達性海綿状脳症(TSE)、その一つ牛海綿状脳症(BSE)を大学ノートに残し、恩師からは牛には放牧または草以外の濃厚飼料は与えてならないと学びました。
これらを振り返るに、生きものでないモノが常に私たち生きもの細胞になんとか侵入しようとします。
この「なんとか」ということが、なんであるかこれまでずっと脳細胞に残り、今でも灰色の脳細胞を刺激してきます。誰か開放していただければと、この時世、願っております。
さて、昨年2月、SARS-CoV2がRNAだけで活性化しないことを願い、私事、命を守ることの方法をと探求し努力してきました。自主的防御である大切な三密避、マスク、手洗いを厳守するだけでは、いずれ抑制できないと判断し、この有機体を抑制する方法をを探し出し、今は日常で使用しています。自然科学を基にした有機体を不活化しようとする人間の知恵はすごいものです。これも日本独自の2つの技術で成り立っています。しかし、この領域の専門家は、この自然科学的発想を理解されないことも判りました。なぜなら科学として評論することに終わり、自然科学の現象そのものを見ようとされないことに驚いています。自然科学では、起こる現象についてなぜというエビデンスが常に存在するとは限らない
ことです。でも現象は生じます。結果、長い時間かかりなぜを見出すのが本来の私たちであると私は確信しています。
まず、「BSEはタンパク質でなぜ増殖するのか、SARS-CoV2の暴露伝播と無症状はなぜ」でなく、自然科学的に抑制することだと考えます。「ウイルスとは何か」を拝読
2021.02.18
1. 中村桂子(名誉館長)
私も、タバコモザイクウイルスを知るところから入りました。結晶したり、RNAだけで感染したり、いろいろなことを考えさせる先駆的な研究でしたね。それが今に続き、多くが分かってきたとも言えますし、分からないことだらけとも言えますし、生きもの世界の面白さと難しさを教えられます。大事なのは考え続けることでしょうか。