季刊誌
2020.08.28
科学が生命研究から遠のいているような気がします
ジャズライフ
科学が生命研究から遠のいているような気がします。 科学に限らず文学でも、芸術でも、社会科学でも現実を把握し、それを表現することができない時代かもしれません。その原因として現実世界がわれわれが認識できないスピードで変化していることが考えられます。一例として地質年代が「人新世」にかわりました。その名の通り、人の文化社会が地質年代まで影響与えているのです。プラスティックごみなどの環境汚染、核エネルギー開発などからの放射能汚染、これらの影響をわれわれの科学的能力では把握できません。人間社会を含めた生態系の破壊はとまりません。コロナ騒動は自然からの警告でしょう。人間は聞く耳を持っているでしょうか。「生命誌」は総合的な意味合いをもつタイトルです。分析ではなく、この方向での科学研究が展開されることを望みます。
※季刊「生命誌」「あなたの声をお寄せください!」コーナーにいただいたお便りです。
2020.08.28
1. 中村桂子(名誉館長)
コロナも豪雨も自然からの警告ですね。生命誌としては、人間は生きものですというあたりまえのところから出発して、私たちの生き方、暮らし方を考えていきたいと思い続けてきましたので、今度こそという気持です。
2020.08.28
2. 齊藤わか(表現を通して生きものを考えるセクター)
プラスチックもそうですし、近年の気象の変化も生態系に打撃を与えていると思います。生態系に関する近頃のニュースは思わず耳を塞ぎたくなってしまうようなことばかりですね。おっしゃる通り、人間が自然に及ぼす影響を予測したり把握することは難しいですが、猛暑やウイルスは観測や統計を飛び越えて直接私たちの肌身に訴えてくるものがありますね。しかし、これはおかしいと感じても、どのように動けばいいのか・・・と悩む日々です。