季刊誌
2020.08.28
中村先生の「科学者は人間であること」を
エルサ
先月から 中村先生の「科学者は人間であること」を 友達がLINE通話で読んでくれています。 私は去年 10/12 台風19号で、家が全壊になりました。当たり前の生活が1晩で崩れさりました。 今までも そして今も 世界中で被災している方がいます。コロナという全員共通の体験を通し、 私達 人間は 自然について考えるべき時なのです。 被災して 沢山のボランティアの方 友達に支えられました。その中で、私が考えたことは子供たちにこそ、この出来事を伝えなくては ということでした。自然は美しいだけじゃなく、時に恐ろしい。でも そうさせているのは人間自身なのだと。草むしりをしていて、雑草を人間は取り去る。蟻も沢山いれば 薬を撒いてしまう。 こうも簡単に人間は他の生物を失くしてしまう。でも地球を汚しているのは まぎれもない人間 なのです。 この自然の一部の人間として 私達はどう生きていくのか、子供たちと話していきたい。 被災して野菜作りを 頑張ろうと思った!なぜなら、周りの年配の方たちが、もうじき じゃがいも植えないとな~ ねぎもな~ 米の準備も!と目をキラキラさせて話している。農機具は全て水没したけど、季節季節に野菜を植え収穫するということを体験しながら生きてきたのだろう。 コロナで小学校が休みになった子供たちと じゃがいも 大根 人参 春菊 レタス 長ネギなどなど植え。モンシロちょうが飛び周り 春菊に黒い幼虫がいる。先週はあげはちょうが孵化して 畑 を飛びまわっている。子供たちは 野菜をとったり、ちょうを捕まえたり、なんと美しい日常なんだろう!8ヶ月前には想像すらできない私だったが、被災したことで、今まで見ていなかったものを見る事ができた。生命誌は学問でなく、日常という 中村先生の 言葉で、先生と近くなったと思う。是非先生にお会いしたいと思う日々です。
※季刊「生命誌」「あなたの声をお寄せください!」コーナーにいただいたお便りです。
2020.08.28
1. 中村桂子(名誉館長)
台風で家が全壊なさったとのこと、本当に大変ですね。私は子どもの時に空襲で全焼という体験を一度だけしていますが、小学生ですから暮らしを建て直すことへの責任はありませんでした。今ここで家が消えることを考えたら、ただオロオロするだけかもしれません。
その中で、大切なことをたくさん考えてすてきな言葉を送って下さったことに心からのお礼を申し上げます。農家のお年寄りのお話が聞こえてくるようです。自然と向き合っている方は本当にお強いですね。すごいと思います。まだまだ大変だと思いますが、毎日を大切になさる日々をお過し下さい。私もいつかお目にかかれますことを願っております。