その他
2020.07.06
音楽は宇宙の声
やっちゃん
生命誌研究館の最新のメルマガから、長岡京室内アンサンブルの演奏を視聴しました。
響きの良い研究館のホールでの演奏が、本当に目の前で演奏されているように心地よく響きました。弦楽器の柔らかな音色と共鳴する振動が、聴いている私の体の細胞も揺さぶる感覚でした。木の共鳴が心に響くのは何故でしょうか?
演奏会は2017年の6月でした。その年の1月に、初代館長の節人先生が亡くなられたと、中村館長(当時)が演奏会冒頭で話されていました。おしゃれな節人先生の大きなお写真が印象的でした。
たくさんの大切なことを教えていただいた気がします。
人間も1つの生きものであること。生きものはすべて細胞からできていること。細胞同士が「会話」しながら、1つのまとまりとして生命が存在すること。音楽も音の粒子から成り立っていること。細胞同士がくっつきあっているみたいなイメージでした。
音楽を聴いている人々の表情も、音楽を紡ぎ出している演奏家の表情も実に多彩で、あるがままで、「美しい」と思いました。
保育園で働いていますが、0歳児の音に対する反応の鋭さに驚くことがあります。生命の本源に近いところにあるからでしょうか。耳を澄ませて、宇宙からの声を聴いているような感じです。
宇宙からの声が聴こえる、生命誌研究館。再び訪れることが出来る日の近いことを願っています。
2020.07.06
1. 中村桂子(名誉館長)
音楽を楽しんでいただいたとのこと、ありがとうございます。
研究館の建物は、イタリアの友人が思いを込めて設計してくれたもので、音楽のための場を求めたのではありませんのに、演奏なさる方が、皆さん気持ちがよいと言って下さいます。その音を受け止めて下さって嬉しいです。
森さんの音の粒の話も面白いですよね。いつかまた節人先生の大好きな曲を楽しむ機会が持てるとよいなと願っております。
2020.07.06
2. 村田英克(表現を通して生きものを考える)
音楽も科学も、人間の営みとして、根っこは一つなんだということを思います。「科学」と言う時とは異なる「生命誌」と言う時の奥行きと広がりが感じられる。そういう場として、これからも展示や催しを考えていきたいと思います。「やっちゃん」さんのコメントから連想した記事を、季刊「生命誌」のバックナンバーから、2つご紹介します。お時間ある時、ぜひお読みください。
・「世界を変える音楽と科学の物語」森悠子×中村桂子
・「物語を伝承する生きもの」岩田誠×中村桂子