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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【思い通りにいかないそんな時】

2014年5月15日

川名沙羅

みなさま、黄金週間はいかがお過ごしでしたか? 私は北に富士山、南に駿河湾が広がる静岡県沼津市に行ってきました。沼津には祖父のお墓があり、毎年家族とお墓参りをして帰りに沼津港でお寿司を食べるのが恒例です。沼津港はお土産屋さんも多くブラブラするだけでも楽しいのですが、今年は港内にある「深海水族館」へ行こうと心に決めていました。そして、その思い出をこの表現日記に書いて世界に発信しようと意気込んでいました。ところが、いざ沼津港につくとなぞの長い行列が…、なんと深海水族館へ入館するための列で2時間半待ちとのこと。前の週にテレビで紹介された効果が絶大だったようです。家族はみんなあきらめモードですが私はあきらめられません、事前にHPで展示内容を予習して日記に書く内容もほぼ決めていたのに。伯父さんに「ダンゴムシのお化けみたいなやつ(ダイオウグソクムシのこと)がそんなに見たいのか、来年でもいいじゃないか。」とため息まじりに励まされしぶしぶあきらめました。人生は思い通りにはいかないものですね。

ということで自販機でジュースを買って、磯で感傷に浸りました。その日の海はとってもおだやかで潮風にあたりながら静かに寄せては返す波を見ていると、心に平安が戻ってきました。波は不思議な存在です。小さい頃、波は生きものの一種で夜になったら休んでいると思っていたので、暗闇でも元気に打ち寄せる波を見た時の衝撃は今でも忘れられません。そんなことを思い出しながら「いつかサーフィンがしてみたいなぁ。」とつぶやくと隣にいた叔母さんに「いつかって言ってると一生やらないから今年やりなさいよ。」と言われました。納得です。今年、サーフィンを始めます。小さい時から気になっていた『波』に乗っかるかと思うと、ドキドキします。次の表現日記では、こんがり日焼けした肌を見ながらサーフィンとメラニンについて書きたいと思います。思い通りにはいかないかもしれませんが。

沼津の海

沼津の海。

[ 川名沙羅 ]

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