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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【夏休みは研究館へ】

平川美夏 夏休みに入り、いつも平日は比較的静かな研究館も、時折元気な声が響いてきます。7月23日には、実験室見学ツアーが開催され、夏休み最初の週末だったこともあり、いつもより大勢の子どもたちとお父さんお母さんに来館いただきました。中村桂子館長のお話は、「東日本震災後、改めて考える『生命誌』」と小さい子どもたちには、ちょっと難しいかと思いきや、「人間も自然の一部ですよ」というメッセージがしっかり届いて、「じゃあ、人間はどこから来たの」という質問から、語り合いの場が生まれました。
 ご来館のお問合せのお電話もよくいただくようになりました。展示は開館時間にご来館くだされば、予約しなくても、自由にご覧いただけます。iPodを使った音声ガイドもご用意していますので、足の向くまま自分のペースで見て回れます。疲れたときは、図書室で絵本を見たり、季刊生命誌のバックナンバーを読んだり。図書室では、ミニ企画として昨年の生命誌のテーマ「編む」にちなんだ図書や記事の紹介や、2階ギャラリーの最新展示「生きもの上陸大作戦」のメイキングの資料を展示しています。展示ホールはそれほど広い場所ではありませんが、映像を見たり、肺魚やナナフシをながめたり、半日くらいはたっぷり過ごせます。
 ここのスタッフになる前から、生命誌研究館はお気に入りの場所でした。何度も来ているのに、今日は脳の形パズルをやってみようかな、とか、上陸展のビデオを制覇してみようかな、とか、毎回素朴に楽しんでいました。いざスタッフになってみると身近にあるのに、不具合などの心配事があって見に行くことばかりです。研究館の目玉展示の一つ「ものみなひとつの卵から」の卵の標本たち。最近ちょっとホコリに紛れて見えにくくなっていましたが、夏休みを前にお掃除しました。実体顕微鏡をのぞいてピントがあった瞬間、ぐっと卵たちが飛び出してくるのは何度見ていてもわくわくします。どうぞご自身で顕微鏡を調節して「見えた!」という興奮を味わって下さい。そして、お帰りになったら、体験をホームページの「生命誌の広場」で伝えてみてください。
 節電もあって少し長めの夏休み。高槻の近くをお通りのときには、生命誌研究館に足をのばしてみてください。お待ちしています。

 [ 平川美夏 ]

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